■ 塾生活動レポート
一新塾第25期 本科 宿野部武志
■最終回!
第31期「一新塾体験ワークショップ&説明会」
東京:10月24日(水)19:30~21:40
予約 http://www.isshinjuku.com/03bosu/b2_sietumei.html
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メルマガ読者の皆さま、こんにちは。一新塾の森嶋です。
このたび一新塾第25期の卒塾生の宿野部武志さんのメッセージをお届けします。
宿野部さんは第25期在塾中は「医療財政プロジェクト」の一員としてメンバーシップを発揮しチームに貢献されました。それと同時に、ご自身も社会起業にチャレンジし、2010年9月に株式会社ペイシェントフッドを起業されました。(写真はその時の卒塾プレゼンテーションの場面)
"透析患者・家族と医療従事者が共につくりあげる医療現場の未来"をスローガンに、長い年月に渡り腎臓病・透析患者として、医療・福祉に関わってこられたご経験を根っこに、現場主義でPlan→Do→Seeを回しながら奮闘中です。
卒塾後もますます志を邁進されている宿野部さんのメッセージ、ぜひともじっくりお読みください。
◆◆塾生活動レポート━━━━━━━━━━━━━━━━◆◆
みなさん、こんにちは。
25期 東京本科の宿野部武志と申します。
現在、株式会社ペイシェントフッドという会社を創業し3年目に入ったところです。
私は、慢性腎不全という病気で、現在週3日1回4時間以上の透析をしており26年目になります。3歳の時に、慢性腎炎という難病に罹り入退院の末、治療の甲斐もなく18歳の大学受験の際に慢性腎不全となり、透析導入となりました。
透析を続けながら何とか大学を卒業し、ソニーに入社することができました。会社では、人事・総務部門に配属され厳しい仕事もありましたが、とても楽しく、また周りの方々にも恵まれ充実した社会人生活を送っていたさ中、長期透析の合併症である手術を受けることになったことが、私のこれからの生き方を深く考える機会となったのです。
考えた末に出た結論は、「同じ患者として苦しんでいる方を助けたい。」というある意味漠然としたものでした。その想いは大変強く14年勤めた会社を周囲の反対を押し切って退職し、「相談職」であるソーシャルワーカーになるべく、専門学校に通い社会福祉士の国家試験に合格をしました。その後社会福祉協議会で相談職、ボランティアコーディネーターとして現場経験を積んでいきましたが、そのような中でも何か物足りなさが高まっていた時に出逢ったのが一新塾でした。
一新塾での講師の先生方のお話、そして何より「6つの箱」を回すことで、自らの根っこをとことん掘り下げていきました。そしてより具体的に「自身の長年に渡る病気との関わりで得た体験と想いで医療に貢献すること。」それこそが私のミッションであることを確信するに至りました。
そのミッションを基に透析を中心とした医療に貢献するべく株式会社ペイシェントフッドを2010年9月1日に設立をしました。それと同時に透析医療の現場の実態を知るべく、施設への訪問も開始し、またご縁があり、お声がけいただいた患者会活動への参加もするようになりました。
しかしながら創業当時、事業として掲げていたものに対する現場の反応は、「想いや考え方、理想は素晴らしいとは思うけど…。」とはおっしゃっていただけるものの、なかなか売上げには繋がりませんでした。それでも医療系雑誌への連載をさせていただくなどのお仕事をいただき、想いをせつせつと訴え続ける毎日が続いていきました。
どうして売上が上がらないのかを考え悩む日々の中で、ある医師からの厳しいアドバイスをいただき、わが社には決定的なものが欠けていたことに気付かされました。それはビジネスを成功させるためには、「出来ること」ではなく、「必要とされること」を徹底的に行うことであるということです。
今さらと笑われるかも知れません。もちろん医療現場・患者の声を聞いてきました。しかしながら、今から振り返るとその際には、「想い」という絶対必要なものではありながらも、それは反面「自分本位」、そして「思い込み」という極めて強固なフィルターが根強かったと思います。つまりは、現場の声をあるがままに直視していなかったのではないかと思うのです。また、加えて当然あるべき
「事業性」の検討も不足していました。
人は都合の良いことだけを知り、聞こうとするものだと思い知らされ、反省した次第です。そして、そのフィルターを取り除き、「現場の問題をあるがままに知る」こと、「事業性」を強く意識して事業を再構築することになったのです。
これらの経緯を経て事業の再構築を行い、ペイシェントフッドとして現在取り組んでいる大きな事業は2つあります。
その一つは、「有料職業紹介事業」です。医療の現場は総じて「人材不足」が叫ばれていますが、透析医療の現場も同じ状況となっており、透析を中心とした医療施設への医師・看護師・臨床工学技士・事務職の人材紹介事業を行います。
「透析を中心とした」がポイントで、多くの医療系人材紹介会社との差別化を狙います。本事業は本年10/1付けにて厚労大臣の許可を得ました。早速個別に求人の依頼をいただいており、あとは求職者をいかにして見つけるかが大きな課題となっています。
また、「有料職業紹介事業」のもう一つは、透析患者の就労支援です。私は透析患者として大学卒業時に企業に就職でき14年間勤めることができましたが、就労年齢層の透析患者で仕事がやりたくても雇用してもらえない、また透析になったことで勤労意欲を失ってしまっている患者も多くいます。
透析患者は制度で言うところの「障がい者」であり、企業にとっての「障がい者雇用」の対象でもあります。また、その中でも透析患者は「内部障がい者」であり、外見的には健常者と変わらないがゆえに誤解や偏見が生じやすくも
あります。「働く」ということは、生きるうえでのモチベーションです。また、現在透析医療も進歩し、「延命」から「社会復帰」にその役割・目的は変わっています。個々の体調、事情で難しい方は別としても、ほぼ無料に近い医療の恩恵で生かされている患者にとって「社会参加」は、ある意味「責任」だと言えると私は思っています。
もう一つの事業の柱は、「腎臓病・透析患者、ご家族のためのポータルサイト」です。これは来年の1月末にオープンすべく現在準備しています。現在CKDと言われる慢性腎臓病患者は1,300万人、そして透析患者は30万人いらっしゃいます。
一人一人異なった生活環境、家族環境を背景とした多様な悩みに応えられるようなサイトにするため、様々な情報を分かりやすく提供し、また患者・家族同士の交流を図れ、サイトにおいてだけではなく、リアルに接して解決に導くことを目指しています。
今年4月からは妻が勤めていた会社を退職し、一緒に仕事をしています。そして、同じ透析患者さん数人のご協力をいただきながらポータルサイトの構築に取り組んでいます。現場の現実をありのままにしっかり直視して、徹底的にやり抜く気持ちを常に忘れず尽力していきたいと考えています。
人の凄いところは爆発的な成長力!
人はきっかけを得て、志に目覚めれば短期間でも大きく変われます。
本来の自分を発揮することができます。それは、周りの空気を一変させます。数々の塾生の皆さんの人生の転機に立ち会わせていただいたことでの実感です。
一新塾第31期の「一新塾体験ワークショップ&説明会」はいよいよ最終回です。ぜひとも、ご参加ください。
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東京本科 体験ワークショップ&説明会 【最終回】
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日時:10月24日(水)19:30~21:40
会場:一新塾セミナールーム
(住所)東京都港区芝3-28-2カスターニ芝ビル2F
(地図)http://www.isshinjuku.com/01issin/i_chizu-1.html
テーマ:
「"根っこ力"が社会を変える!~志でつながる仲間と共に」
講 師:森嶋伸夫(一新塾代表理事・事務局長)
参加費:無料
< 一新塾「第31期」概要 >ーーーーーーーーーーーー
◎開 講:2012年11月4日(日)
◎期 間:12ヶ月
『講義』『プロジェクト実践』『コンサルティング』
平日夜間・土日で学びます(月4~5回程度)
◎コース:政策提言コース
社会起業コース
市民プロジェクトコース
◎ 科 :本 科(東京)
地域科(大阪・名古屋)
通信科
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一新塾31期2012年11月4日開講!
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