一新塾卒塾生からのメッセージ
水田有美子 氏 水田直隆 氏
●水田有美子
ボーダレス・フランス共同代表
株式会社アイビーエー代表
一新塾30・52期卒塾
◎入塾前は人材育成会社代表
→家族で「ボーダレス・フランス」立ち上げ
●水田直隆
ボーダレス・フランス共同代表
一新塾48・50期卒塾
◎入塾前はフランスで子育て
→家族で「ボーダレス・フランス」立ち上げ
「ボーダレス・フランス ~フランスと日本をつないで日本の未来をアップデートする」
3歳からクラシックバレエを習っていた娘が、小学校4年生の時に突然「小学校を卒業したらフランスに行く」と言い出し、小学校5年生の時に、「オペラ座エトワールのマニュエル・ルグリの引退公演」の特番の中で「ドン・キホーテ」の舞台を見てから「絶対にオペラ座に行く」とスイッチが入りました。
擦り切れるまでそのビデオを見ながら踊る毎日でした。私と夫は「そんなにフランスに行きたいなら」と娘の夢をサポートすることを決めました。
しかし、そのためには、日本を飛び出さなくてはいけない、日本の義務教育から外れなければいけない、言葉が通じない未知の世界に飛び込まなくてはいけないなど、まずは我々夫婦が大きな決断を下すことが必要でした。
決断の第一歩としてフランスで娘のサポートをするために夫が会社を辞め、夫婦の役割を変えました。
娘の夢をサポートすると決めたものの、フランスやオペラ座に全く縁はなく、当てもありません。途方に暮れる中、インターネットで突破口を見つけました。まずは5年生の夏休み、夫が同行してフランスで開催された2週間のバレエ講習会に参加しました。(日本人は誰もいませんでした)6年生の冬休み、今度は家族でパリのクリスマス講習会に参加しました。
実はこの講習会で元オペラ座エトワールの指導者と出会うことができました。クリスマス講習会中かなりのダメ出しをもらってへこんでいた娘でしたが、指摘されたことをすべてノートに書きだし、私たちにも意見を求め、全てを克服したことがきっかけとなり、フランス移住後はその指導者から直接指導を受ける間柄になりました。
クリスマス講習会後、さらに2ヶ月間のフランス生活を試し、これなら大丈夫との確信を得て、まずは夫と娘がフランスへ渡り、2011年に縁もゆかりもなかったフランスへの移住を実現しました。娘は「エトワールになる」という夢を持ってから渡仏するまでの間、自分で決めた1週間に3回のフランス語のスカイプレッスンを欠かすことはありませんでした。そんな彼女を見ていて「夢は人生の扉を開き、国境をも超えていくのだ」という事を目の当たりにしました。
こうした体験から、実は大人の方がさまざまなことを問題ととらえてしまい、子供を縛っているのだということに気がつきました。
子供には全く限界がありません。大人である我々がまずは変化を受け入れ、子育ての形を変えてゆく必要があるとの気づきから、私たちは新しい家族の形を模索し実践をしてきました。12年に渡るフランスでの生活は私たち家族の核となるものであり、私達のミッションをより引き出してくれる体験に満ちていました。
コロナで一時帰国した際には夫も一新塾で学び、48期では娘の「フランスバレエアカデミー」の起業をサポートし、50期ではウェルネス分野にも活動範囲を広げながらボーダレス・フランスの礎を築いてくれました。私は2023年に一新塾に再入塾し、家族と共に次なるステージへ向かうとともに、「自分を超えたもののために生きる」という直感に従って大きなビジョンを模索し始めました。講義を受けつつ、個別相談で何度も代表の森嶋さんに進捗や気持ちを聞いていただき、具体的な方向が定まってきました。
★家族3人で立ち上げた「ボーダレス・フランス」
「ボーダレス・フランス」は主に3つの分野で活動を行っています。
1つ目はグローバル分野。
企業に対して多文化、異文化との相互理解をサポートする活動を行っています。フランス商工会議所と中部経済連合会との共催セミナー「女性活躍推進セミナー~女性管理職から見る日本企業におけるダイバシティの課題~」では日本航空(JAL)中部支社長、全日空(ANA)名古屋支店長をゲストとしてお招きし、エールフランス・KLMグループのベアトリス氏の日仏通訳をつとめました。
また、今年の年末にはフランスのトゥールーズで行われる世界最大の航空宇宙産業における展示商談会「Aeromart Toulouse 2024」にも伺う予定となっています。
2つ目は芸術分野。
フランスバレエアカデミー®を設立し、娘のように海外でバレエの夢をかなえる人を支援するとともに、日本でフランスバレエを普及するためのスタジオ運営を行っています。日本最大のバレエウェア専門店チャコットとも契約をし、正統なフランス式バレエの指導そして普及に務めています。
そして3つ目はライフスタイル分野。
フランス商工会議所中部デスクとランチ会を開催したり、ボルドー出身のワイン専門家でシュヴァリエの称号を持つトマ・ヴェルニュ氏を招いて「フランスワインイベント」を行なうなど、フランスとの交流の場をつくる活動を行っています。今後もボーダレス・フランスの活動を通して、私たち家族が実現した「夢は人生の扉を開く」「人生は自由にデザインできる」ということを多くの人に家族で伝えていきたいと思います。
水田有美子(ボーダレス・フランス共同代表・株式会社アイビーエー代表)
水田直隆(ボーダレス・フランス共同代表)
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