書籍の内容と購入
https://www.isshinjuku.com/03bosu/b_issryku_book.html
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メルマガ読者の皆さま、こんにちは。一新塾の森嶋です。
今回は、一新塾38・40期生の柿沼靖さんのメッセージをお届けいたします。
柿沼さんは都内で働くサラリーマンとして活躍されながら、埼玉県羽生市の実家で認知症のお母さまを老々介護されているお父さまに思いを寄せて『COMMUNITY CAFE & PUB 時々 SPA PROJECT』を立ち上げました。
家族が認知症になっても誰も苦しまない、安心して認知症になれる街に羽生市をしていきたいとのビジョンを掲げ、2018年3月に羽生市の実家の茶室「游庵(ゆうあん)」を活用した認知症カフェを開催されました。
多忙な仕事の合間を縫って活動される柿沼さんの志を生きる挑戦をお伝えさせていただきます。
私は港区の不動産会社に勤務するサラリーマンです。
さいたま市に住んでおりあまり自己主張しない普通の会社人間でした。
実家は埼玉県羽生市ですが、ほとんど帰らず無関心でした。
このままでは成長できず、世の中の流れから取り残されると危機感を持ち、何か行動しなければいけないと感じました。
その頃、一新塾が実際にプロジェクト立ち上げをサポートしてくれるということ知り、ここならビジネススクール以上のものが学べるのではないかと思い2016年5月に入塾しました。
埼玉県羽生市の実家に住んでいる私の母は要介護度3の認知症であり、父が介護しています。
母は食事・着替え・トイレ・入浴が一人ではできず、父が母を老々介護しています。父は介護のため2年前、地域の老人会会長を辞め、趣味を諦め、旅行も行けず、近所付き合いをする余裕もなく、精神的に煮詰っている様子でした。
プロジェクト立ち上げの動機は、認知症である母の介護が更に重くなっても父が自分の人生を生きられるようにしてあげたい。父のため地域交流の場所を作りたいと思ったことです。
現在は家族の誰かが認知症になるとその方を介護する家族の負担が重くなります。
毎日新聞の調査によると自宅で介護している方の約7割が肉体的精神的な限界を感じ、約2割の方が介護疲れから殺人・心中を考えたことがあるというショッキングな結果が報告されています。地方自治体の財政負担も益々重くなることが予想され、認知症が増えれば皆が不幸になり苦しむといのが社会の現状です。
この現状を変え、家族が認知症になっても誰も苦しまない、安心して認知症になれる街に羽生市をしていきたいと考えました。
羽生市に認知症カフェを立ち上げ、地域交流、多世代交流の拠点とすると共に両親の癒しの場とすることを決意しました。このプロジェクト名が「COMMUNITY CAFE & PUB 時々SPA PROJECT」です。
一新塾のメンバーを得て、プロジェクトがスタートしました。
まずは、都内やさいたま市でイベントを実施することにし、ノウハウを得た後、羽生市でやることにしました。
2017年2月には品川区五反田のレストランで認知症カフェを開催。
「行けば元気になる明るく楽しい認知症カフェにしよう」という意見がメンバーと一致し、既存の認知症カフェとは異なるイベントを実施することにしました。
立ち上がったばかりでまだ地域で認知されてない私たちの活動でしたので、集客のためにチラシを配布したり、有給休暇を取り公共施設を訪問したりしてかなり頑張りました。参加者は24名。介護者の他、五反田の商店街に住む認知症に関心がある高齢の方が多く集まりました。
プログラムは、まず民生委員の方から認知症と介護の話をしてもらいました。その後、語学学校のフランス人の先生にフランス映画の名場面を例に歳を取っても魅力的に生きるフランスの女性の生き方を説明していただきました。そして、フランス語と日本語で「オーシャンゼリゼ」をみんなで歌いました。最後にフレグランスアドバイザーの方が用意された香水を嗅ぎ、香りは記憶を呼び覚ます力があるという話を聞きました。 「明るく楽しい」にこだわりましたが、イベントの内容が魅力的なら集客はできるということが実証できました。
2017年4月には、さいたま市南区の「ヘルシーカフェのら」で認知症カフェの開催。7名が参加。最初に地域包括支援センターの方に認知症の話しをしていただき、その後、BBCのコメンテーターでもあるイギリス人の英語の先生に映画「ローマの休日」の映像を見ながらオードリーヘップバーンのスキンシップの話や欧米夫婦のコミュニケーションの大切さについての解説もしてもらいました。
2017年6月以後も一新塾40期OBOGコンサルティングコースを継続し、活動を続けることにしました。目的は、本丸である実家のある羽生市で認知症カフェを開催することです。
最初に羽生市役所の高齢介護課に相談し、次に社協のボランティア団体として「COMMUNITY CAFE & SPA PROJECT」を登録しました。そして拠点となる場所探しを始めました。
できればオシャレな場所で開催したいと考えていましたが、田舎なので適切な場所がありません。悩んだ結果、実家の茶室「游庵(ゆうあん)」で開催することを決めました。母が数年前までお茶を教えており実家にたまたま茶室があったことと、父が外出を面倒臭がっており自宅を認知症カフェにすれば人が集まり、話す機会も作れると思ったことが理由です。
介護する家族の方は茶室で抹茶を飲んでリラックス。
認知症当事者の方はリビングでスタッフがお世話します。介護する家族の方には介護のことを忘れていただきたいので別室の茶室で過ごしていただきます。
2018年3月に、実家の茶室游庵で認知症カフェ「抹茶と和菓子で寛ぐ癒しと閑談の茶寮」を開催しました。一新塾OGと親戚及び大学時代の友人に手伝いを依頼しました。お茶のお点前は以前の母の弟子でもある親類の奥さんにお願いすることにしました。
茶室で練り菓子を食べ、抹茶を頂きその後、リビングに移りました。そして、介護の悩みとその解決方法について話しました。殆どの方とは初対面でしたが、皆さんが率直に日頃の介護の悩みを話して下さる雰囲気が作れました。ケアマネージャーもいらしたので、的確なアドバイス も頂きました。
参加者は8名。参加者は母が通っている介護施設の利用者のご家族の他、父や母に久しぶりに会おうとやってきた知り合いの方もおり、自宅で認知症カフェを開催した意義を実感しました。参加者の感想でも「これまで羽生市の認知症カフェはボランティアの方が演奏を披露したり、皆で歌を歌ったりするばかりで参加者同士の交流の時間はなかったので今回のように交流の時間を持てて良かった」と言って下さりやはり一方通行でないイベントは満足度が高いということが実証できました。
【小目標】:地域交流(REGIONAL EXCHANGE)
徒歩・自転車圏内の方との交流を再び実施します。
埼玉県羽生市内の高校茶道部と協力し認知症茶寮を開催したいと考えています。介護者にとっても若い人との交流によって介護を忘れ元気をもらえるのでWINWINの関係になると思うからです。
【中目標】:世代間交流(INTERGENERATIONAL EXCHANGE)
介護タクシー等の外出支援、足湯体験、野菜収穫体験、小学校・中学校の部活応援、認知症の方の事業承継、相続の相談を考えています。介護者が地域のことや昔の遊びを教えたりして子供と接することにより介護のことを一時でも忘れる効果もあるのではと考えています。
【大目標】:国際交流(INTERNATIONAL EXCHANGE)
羽生市は藍染が特産です。地元の藍染作家の協力を得て認知症当事者及びボランティアと共に藍染の作品を販売し、魅力を世界に発信できないかと考えています。またアメリカやヨーロッパの認知症カフェや羽生市の姉妹都市であるフィリピンのバギオ市の介護施設とスカイプ等を通じて交流するイベントを開催し「游庵」を国際交流のプラットフォームにするのが大目標です。介護の体験を世界の人と共有することができますし、また英語を使って会話することにより脳を活性化させ介護者自身の認知症予防に役立てたいと考えているからです。
「田舎であっても多世代の国際交流ができる街それが羽生」を目指します。
一新塾で志を生きる先駆者より学び、
仲間をつくり、志を生きる人生を歩みませんか?
「一新塾体験セミナー&説明会」開催中です。
現在、ホームページで参加予約を受け付けています。
【説明会の主な内容】
●なぜ一新塾で学ぶと人生と社会が変わるのか?
●人生100年時代、今なぜ、”志”なのか?
●23年で500人の講師から伝授された知恵とは?
●ゼロベースでビジョンを描くには?
●仲間と協働し、現場主義を生きる方法
●20世紀リーダーと21世紀リーダーの違い
●「社会起業」「政策提言」「市民活動(NPO)」
で社会を変える方法論の極意
●志のコミュニティから生まれたOBOGのプロジェクト紹介!
講 師:森嶋伸夫(一新塾代表理事・事務局長)
テーマ:「人生と社会を変える“根っこ力”!」
参加費:無料
日時:水曜日と土曜日、開催いたします。
※変更がある場合は説明会申し込みページに掲載します。
会場:一新塾教室
(住所)東京都港区芝3-28-2カスターニ芝ビル2F
随時、お電話での個別説明を10~15分程度させていただきます。
(東京・大阪・名古屋・仙台での説明会へのご参加も大歓迎です)
【講師】 森嶋伸夫(一新塾代表理事・事務局長)
1964年生まれ。1988年慶應義塾大学卒、積水ハウス(株) に入社。
「都市開発」「まちづくり」の仕事に携わる。
1996年一新塾へ入塾。1997年政策学校一新塾マネジャーへ。大前研一氏の下で薫陶を受ける。
2002年一新塾のNPO化に伴い、代表理事・事務局長就任。
22年で約5000名の塾生の“志を生きる挑戦”に立ち会い、人生の転機での相談役。これまでに1000を超える「政策提言」「社会起業」「市民プロジェクト」をインキュベート。誰もが、いつでも、どこでも、市民を生きられる『志を生きる方程式』のメソッドを確立。
年間100の講座と700回の個別コンサルティングを行う。入塾前の体験講座として、一新塾体験セミナーも担当。
これまで、全国で1100回開催、11000人が受講。
市民起点の新しい国づくり、地域づくりの支援に全国を日々奔走している。
著書に『人生と社会を変える根っこ力』(一藝社)、
『根っこ力が社会を変える』(ぎょうせい)、
共著に『一新力』(文屋)、『今のニッポンを変えろ!』など。
昨年、一新塾23年の知恵を書籍として出版いたしました。
「誰もが志を生きるガイドブック」です。
本書では、新しい時代を拓く鍵である『根っこ力』に迫ります。
自らの「根っこ」に根差して、社会創造に挑んでいったときに、何が起こるのか。
社会変革者の先駆者の実践が、次に続く方にどのように伝承され、人生にどのような化学変化が起こり、どのような社会変革の行動が生まれてきたのか。
あらゆるバックグラウンドの一人ひとりが、市民として志を生きるチャレンジに挑んだ実践例を通じて、その計り知れない可能性を感じていただきたいと思います 。
時代の転換点、これまでの敷かれたレールは崩れ、社会のあり方も人間の生き方も問われ直すこのタイミングで、この本によって、あなたも志を生きる挑戦に一歩踏み出していただきたいと思います。
こちらからご購入いただけます。
(1)アマゾン
https://www.amazon.co.jp/dp/4863591306/
(2)一藝社
http://www.ichigeisha.co.jp/
(3)一新塾
http://www.isshinjuku.com/03bosu/b_issryku_book.html
【目次】
はじめに
1 伝承される市民の知恵
2 志を育む場はこうして生まれた!
3 すべての人が志を生きるための道
元三重県知事・早稲田大学マニフェスト研究所顧問
北川正恭 「生活者起点で一点突破、全面展開」
(株)日本総合研究所 調査部 主席研究員
藻谷浩介 「里山資本主義で描く日本の未来」
NPO法人アサザ基金代表理事
飯島 博
「霞ヶ浦再生に向けて28万人の市民が参加したアサザ・プロジェクト」
非電化工房主宰・日本大学工学部教授
藤村靖之 「地方でいいことで愉しく稼ぐローカルアントレプレナー」
評論家・JET日本語学校 名誉理事長
金 美齢 「日本と台湾の懸け橋でありたい」
社会活動家・法政大学現代福祉学部教授
湯浅 誠 「貧困の現場から見える日本社会」
NPO法人自殺対策支援センターライフリンク代表
清水康之「誰も自殺に追い込まれることのない社会」
元三鷹市立第四小学校長・元三鷹市教育長・東京家政大学特任教授
貝ノ瀬滋 「地域と学校をつなぐ、コミュニティ・スクール」
一新塾理事・山梨県立大学名誉教授
前澤哲爾 「日本にフィルム・コミッションをつくる」
★一新塾の講師のすべての皆様に感謝を込めて(1994年~2017年)
グッドモーニング仙川!プロジェクト代表
児島秀樹 『誰もが自分の街のキャスト(出演者)になれるまち』
「渋谷のラジオ」ファウンダー・チーフプロデューサー・「渋谷みつばちプロジェクト」代表
佐藤 勝 『市民・企業・行政が本音で協働できる情報プラットホーム「渋谷のラジオ」』
ペットシッター・ペットホテル「ニャンワンクラブ」代表
菊池信恵
『「るーぷる仙台」に手を振ろう~受容する街をめざして』
「旅宿 コットンクラブ」ペンション経営
早野慎哉
『地元、阿蘇の「阿蘇らしさ」を後世に残すために』
NPO法人atamista 代表理事・株式会社machimori 代表取締役
市来広一郎
『100年後も豊かな暮らしができる熱海をつくる』
合同会社VALN代表社員・NPO 法人ワップフィルム事務局長
菊地真紀子
『商店街を舞台にした、多様な人が集う居場所づくり』
株式会社たびえもん代表取締役
木舟周作
『旅育を提唱する「たびえもん」の挑戦
(株)くつろぎ宿代表取締役社長・(株)せせらぎ宿代表取締役社長
深田智之
『事業を再生させ、地域を再生させる!~会津東山温泉の三旅館の同時再生』
NPO法人マザーリンク・ジャパン代表
寝占理絵
『災地支援で知った「母子家庭の貧困」や「子どもの貧困」』
NPO法人大阪子どもの貧困アクショングループ(CPAD)代表
徳丸ゆき子
『子どもの貧困を解決するシングルマザー100人調査を起点に』
NPO法人病児保育を作る会代表理事
賀川祐二
『安心して預けられる病児保育を当たり前のサービスへ』
株式会社Culture Generation Japan 代表取締役
堀田卓哉
『日本文化の継承と世界への発信』
映画監督・執筆業
野田香里
『異なる価値観や違った文化が触れ合うことで、人は元気になる、社会は進化する』
(株)みやじ豚 代表・NPO法人農家のこせがれネットワーク代表理事
宮治勇輔
『一次産業を「かっこよくて、感動があって、稼げる」3K産業に』
株式会社MITU代表
佐藤好宣
『ソーシャル・ファームバレーせんだいプロジェクト』
一般社団法人happy choice 代表理事
白根邦子
『すべての人間の価値がお互いに認められる社会へ~障害者の施設製品を社会へ』
NPO法人両育わーるどファウンダー・feese運営責任者
重光喬之
『知的・発達障害児と関わる人がともに学び合う、「両育」のある社会へ』
オムソーリ・プロジェクト代表
齋藤 哲
『認知症から家族を守る、分かち合い社会の実現』
株式会社スタイリッシュハウス代表取締役
佐藤秀雄
『絶対やりたくないと思っていたことが生きるテーマに』
NPO法人 生き活き元気塾 代表理事・塾長
本多慶吉
『介護予防体操で、高齢社会に挑む』
生きがい訪問診療所 院長
木暮 裕
『自分で居場所や治療方針を選択できる医療』
株式会社ペイシェントフッド代表取締役
宿野部武志
『腎臓病・透析に関わるすべての人の幸せのために』
医療法人社団鉄祐会理事長
武藤真祐 『在宅医療の現場から高齢先進国モデルをつくる』
株式会社レアジョブ創設者
加藤智久
『世界中の人々が国境や言語の壁を越えて活躍できる社会』
NPO法人未来をつかむスタディーズ代表理事
河内智之
『誰もが自分らしく生きられる世の中へ』
うらやす子ども起業塾 運営委員長
峰松めぐみ
『うらやす子ども起業塾~失敗を恐れず Let's challenge』
谷町キッズポップフィルハーモニー楽団設立・応援団長
北原さとみ
『「谷町キッズポップフィルハーモニー楽団」立ち上げ』
La CLo 代表・NPO法人親育ネットワーク代表理事
黒田忠晃
『総合共育で夢や目標を持てる人を育みたい~仮説から確信へ』
千葉市長
熊谷俊人 「日本変革に向けて地方分権のモデルを千葉で創る」
宇部市長
久保田后子
「暮らして良し!働いて良し!わがまち創生チャレンジ!
山口県内で、初の女性市長」
上峰町長
武広勇平 「オンリーワンのモデルを目指す」
金沢市長
山野之義 「自立した市民が新しい金沢を拓く」
柏市長
秋山浩保 「主体的市民の輪を広げよう」
豊明市長
小浮正典 「壁のない豊明市を市民一丸で実現する」
枚方市長
伏見 隆 「未来への投資~ 20年後の枚方のために」
1 一新塾の根っこ力を育むプログラム
2 誰もが志を生きるマネジメント
3 一新塾を支えてくれる、志を生きる同志からのメッセージ
あとがき
プロフィール NPO法人一新塾 森嶋伸夫
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【一新塾のプログラム「政策提言」「社会起業」「市民活動」】
東京本科:
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大阪地域科: https://www.isshinjuku.com/curriculum/osaka_nagoya.html
名古屋地域科 : https://www.isshinjuku.com/curriculum/osaka_nagoya.html
仙台地域科: https://www.isshinjuku.com/curriculum/sendai.html
通信科:
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