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メルマガ読者の皆さま、こんにちは。一新塾の森嶋です。
今回は、一新塾第37・39期生の小池勉さんのメッセージをお届けいたします。小池さんは、神奈川県秦野市を現場に、「Field for citizen~市民のための畑プロジェクト」を立ち上げました。
子育て世代をターゲットに、農作業に加え、食育や自然体験など、絆を深め耕作放棄地をゼロにするチャレンジに邁進中です。
小池さんの志を生きる挑戦をお伝えさせていただきます。
塾生活動レポート
あなたのお母さんはクリスマスイブに亡くなったのよね。
雪の降る夜に言われた言葉は忘れられません。私は1966年の12月20日に神奈川県厚木市に生まれ、4日後のクリスマスイブに母親が亡くなりました。
父親は悩んだ末に私を神奈川県秦野市に里子に出しました。いつもそばにいてくれる両親が、本当の親でない事を知ったのは小学校の高学年、学校からの手紙で知りました。
言われてみれば似ていない両親と、一緒に歩くのも友達に見透かされそうで嫌でした。
私が農業を仕事に選んだのは母親の影響です。
母親は生け花の心得があり、玄関には花が活けられているのが常でした。進学も就職も農業関係を選び、県の農業試験場に勤務することとなりました。
そして今日まで農業を取り巻く状況は、年々厳しさを増し、仕事では丁寧に管理された畑が、耕作放棄地に変わってしまう様を見て、心を痛めると同時に、農家のために毎日仕事をしているにもかかわらず耕作放棄地が増加している状況に憤りさえ感じていました。
結婚して10年ぶりに戻った地元には知り合いはいませんでした。
私は子供会やPTAなど 頼まれた役は全て引き受けました。PTAでは母校の小学校のPTA会長を引き受け、その後、市内22校の小中学校を束ねる、秦野市PTA連絡協議会の会長も務めました。
この活動で秦野市が7つの町村が一つになって出来たことに改めて気づき、地域を超えてつながりを作ることの重要性に気がつきました。(かつての町や村の区域
と小中学校の区域はほぼ重なっています。)
~秦野市の紹介~
神奈川県秦野市は神奈川県の西部にあり人口16万6千人。
そのなかでも昭和の田園風景を残す秦野市上地区がプロジェクトの舞台です。秦野市の中でも最も過疎化が進んでいて65歳以上が40%で人口は約2千人余りです。地域のほとんどが農業振興地域&市街化調整区域です。
我々は子育て世代にターゲットを絞り、農作業だけでなく、食育や自然体験、癒しなど、親子が休みの日にお金をかけずに、ゆっくりと楽しめるプロジェクトを実現します。
絆をキーワードに、旧市民である地域に住み続けている方々と新市民である都市部の市民をつなげて、絆を深め耕作放棄地をゼロにします。
現在、日本の農家の平均年齢は66.8歳、また耕作放棄地は年々増加し28.4万ha。秦野市の耕作放棄地も、H27年149haとわずかながら増加を続けています。
プロジェクトで出会った、上地区のリーダーと言える農家のWさんは、「耕作放棄地の増加は、個人の力ではどうにもならない」と語り、多くの生産者は農業では生活が成り立たたず、心を痛めています。
みんなと同じ方向を向いていないと不安になるのかもしれません。
子育て世代の人々は休日には家族を連れて都市部のショッピングモールを訪れ、わずかな休日を楽しんでいます。人の行く裏に道あり花の山という格言があります。
身近な場所に耕作放棄地という花の山があるというのに、、、。
耕作放棄地が生まれることで地域のつながりが絶たれ、また耕作放棄地が生まれていく悪循環となっています。
上地区には丹沢の山々と畑と田んぼが広がり、地域には農協と公民館、酒屋が一軒しかありません。
地域のほとんどが農業振興地域&市街化調整区域のためインフラも整ってはいません。
H23年には路線バスも廃止となり、日常的な買い物は全て車で、秦野市の中心地まで出かけていくしかありません。
農業が主要産業ではなくなった現在は、若者や子育て世代が土地にしばられる理由はなく、生活や仕事に便利な都市部を目指し、日常生活に不便な上地区に住み続ける理由は無くなっています。
プロジェクトを立ち上げることで知り合うことが出来たWさんとは、毎週のように会い地域の多くの方々を紹介されました。
我々は上地区をくまなく歩き、草の生い茂る耕作放棄地やイノシシの獣道に衝撃を受け、上地区のイベントにもお手伝いとして参加しました。
そして時には酒を酌み交わし、上地区の現状を知り、この地域の問題に取り組むことが、秦野市に住む人間としての
重要な使命であると感じました。私は自らの志に忠実に生き、物心つく前から住み続けお世話になったこの地で、旧市民と新市民の絆を育んでいくことを決心しました。
秦野上地区には環境省の名水百選選抜総選挙で1位に輝いた日本一美味しい水がありなす。また、丹沢の山々から送られる新鮮な空気、蛍が飛び交う清流、素晴らしい昭和の田園風景がそのままの形で残っています。そんな普遍的な価値を持つ上地区で新しいタイプの農園・シェアファームを開設・運営します。
シェアファームとは、区画を設けない市民農園です。農地もシェア、みんなで作った新鮮で美味しい農産物もみんなでシェアされ、地域の方と参加者が一緒になって作り上げる市民農園です。
また、我々の運営するシェアファームは、地域の宝である大切な農地をお借りするのであって、地権者や地域の農家の方を先生とし、農地と地域社会をつなげた形で運営を行います。そして農地に刻みこまれている大切な記憶を、後世に受け継ぎ伝えていきます。
耕作放棄地の問題を解決するには人手をかけるしかありません。
「人の行く裏に道あり花の山」見向きもされない耕作放棄地ですが、市民の力を結集して耕作放棄地の解消に取り組むことで、ひとつひとつ耕作放棄地を花の山に変えていきます。
「耕作放棄地ゼロへ」ひとりひとりが歴史の証人となります。
作業は大変ですが多くの市民を集めることで、それさえも絆をつくるきっかけとしてムーブメントを起こしていきます。
一新塾は第40期が、2017年5月に開講します。
いよいよ、3月11日より説明会が始まりました!
激動の時代が求めるのは、「根っこでつながる力」です。
志を軸に、仲間と真の協働を果たすことができるか。
「社会起業」「市民活動」「政策提言」で未来創造に向けて自分だからこその一歩を踏み出しませんか?
ぜひ、一新塾体験セミナー&説明会へご参加ください。
【主な内容】
●なぜ一新塾で学ぶと人生と社会が変わるのか?
●激動の時代との向き合い方~30人の講師陣の志を生きる挑戦
●ゼロベースでビジョンを描くには?
●仲間と協働し、現場主義を生きる方法
●20世紀リーダーと21世紀リーダーの違い
●「根っこ(志)」と「幹」をつなげる
問題解決フレームワーク『6つの箱』とは?
●「社会起業」「政策提言」「市民活動(NPO)」で
社会を変える方法論
●「志を生きる人生」の支援と
「社会を変えるプロジェクト」の支援
●志のコミュニティから生まれたOBOGのプロジェクト紹介!
●質問タイム
講師:森嶋伸夫(一新塾代表理事・事務局長)プロフィール
1997年一新塾マネジャーへ。大前研一氏の下で薫陶を受ける。2002年一新塾のNPO化に伴い、代表理事・事務局長就任。20年で4600名の塾生の“志を生きる挑戦”に立ち会い、人生の転機での相談役。また、これまでに1000に迫る市民からの社会変革プロジェクトをインキュベート。
「政策提言」「社会起業」「市民プロジェクト」立ち上げの独自の方法論を体系化。年間100の講座と700以上の個別コンサルティングを行う。リスクを最小限に、最短距離で志を生きる人生に転換してゆく実践プログラムを『志を生きる方程式』として確立。市民起点の新しい国づくり、地域づくりの支援に全国を日々奔走。体験セミナーは全国で千回開催、1万人が受講。激動の時代との向き合い方、人生の根っこの掘り下げ方、志を生きる一歩を後押しさせていただいている。
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【東京本科 体験セミナー&説明会】
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3月18日(土)、3月29日(水)
4月1日(土)、5日(水)、8日(土)、12日(水)
会場:一新塾セミナールーム
(住所)東京都港区芝3-28-2カスターニ芝ビル2F
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【大阪地域科 体験セミナー&説明会】(2回)
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3月25日(土)13:00~15:45
4月29日(土)13:00~15:45
会場:難波市民学習センター
(住所)大阪市浪速区湊町1丁目4番1号 OCATビル4階
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【名古屋地域科 体験セミナー&説明会】(2回)
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3月26日(日)13:00~15:45
4月30日(日)13:00~15:45
会場:ウィルあいち(愛知県女性総合センター)
(住所)愛知県名古屋市東区上堅杉町1番地
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【仙台地域科 体験セミナー&説明会】(2回)
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4月2日(日)13:00~15:45
5月3日(水祝)13:00~15:45
会場:仙台市民会館
(住所)仙台市青葉区桜ケ岡公園4番1号
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【通信科 電話での個別説明 】
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ご多忙な方、上記地域以外の方を対象にしています。
随時、お電話での個別説明を10~15分程度させていただきます。
(東京・大阪・名古屋・仙台での説明会へのご参加もできます。)
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【一新塾のプログラム】
東京本科:
http://www.isshinjuku.com/curriculum/tokyo.html
大阪地域科: http://www.isshinjuku.com/curriculum/osaka_nagoya.html
名古屋地域科 : http://www.isshinjuku.com/curriculum/osaka_nagoya.html
仙台地域科: http://www.isshinjuku.com/curriculum/sendai.html
通信科:
http://www.isshinjuku.com/curriculum/content.html
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