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 一新塾ニュース ~今のニッポンを変えろ!
 【 589号 】 発行日:2015年3月19日
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■ 塾生活動レポート(大阪地域科)

「智頭町から地産地消のエネルギー循環型社会をつくる」~これまでの人生が凝縮された半年、そして大きなうねりへ~

        一新塾第32期 大阪地域科 米井康史

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メルマガ読者の皆さま。一新塾の森嶋です。

 2014年5月に第32期大阪地域科を卒塾された米井康史さん。
同年8月に会社を早期退職、故郷の鳥取県智頭町にUターンされ、バイオマスエネルギー事業の立ち上げに挑まれています。
 志を生きる道を歩み始めたこの半年間を、米井さんは「これまでの人生が凝縮された半年」だったと表現されています。米井さんの人生の必然から紡ぎ出されたビジョン、そして、わくわくする今後の展望、ぜひ、じっくりご覧ください。

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「智頭町から地産地消のエネルギー循環型社会をつくる」~これまでの人生が凝縮された半年、そして大きなうねりへ~

      一新塾第32期 大阪地域科 米井康史

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●地産地消のエネルギー循環型社会

 現在、日本のエネルギー自給率は6%と先進国の中では桁違いに低く、海外からの輸入に頼る化石燃料の価格は国際情勢に大きく影響され、長期的には上昇していく傾向にある。

 一方、家業のガソリンスタンドは、輸入価格変動の大きい化石燃料の販売だけでは儲けが安定せず、業態変換が求められている。働く人も減少している。

 日本はフィンランドに次ぐ世界第2位の森林大国でありながら、森林産業は衰退し、森林の間伐が進んでいない問題があるが、逆に裏山の森林を間伐してエネルギーとして活用できれば、国際情勢に影響されず、地産地消のエネルギー循環型社会が生まれ、森林産業も復活し、新しい雇用が創出される。

 これが、私が果たしたい日本の社会ビジョンです。

●「思い込み」と「諦め」

 資源が乏しい日本はエネルギーを輸入して当たり前という思い込みがあった。
家業であるガソリンスタンドなどの一企業は地域と繋がり・連携を持とうとしない。会社として社会ビジョンがない。中小企業がエネルギー開発するのにはコストや技術力が不足してリスクが大きい、スケールメリットが出せない、という諦めがあった。

●石油に代わるエネルギーを開発したい

 杉の植林が産業の鳥取県八頭郡智頭町で幼少期を過ごし、鳥取市に引っ越した頃に石油ショックが起こり、家業のガソリンスタンドが石油を隠しているのではないかと石を投げられたことがきっかけで、将来石油に代わるエネルギーを開発したい思いが生まれた。

地元大学に進学し、間伐材をガス化してエネルギーにする研究に従事し、その後、大阪の企業に就職して研究開発の仕事に携わるも、原発が普及して石油枯渇の危機が薄れ、石油に代わるクリーンエネルギーを開発したいという思いは薄れていった。

●祖父の思い

 地球温暖化を引き起すCO2排出量の削減を義務付けた京都議定書が締結された1997年頃、CO2を吸収して成長した木質燃料を燃やしてもCO2は増えない“カーボンニュートラル”と言う考え方を知り、大きな衝撃を受けた。
智頭町で杉の植林事業を興した祖父の米井信次郎が、杉を祀って建てた杉神社の石碑に、「智頭の緑は伊達では無いぞ 千萬植えて生き抜こう」と、杉で町民のために町興しをしたいという強い信念を記しており、将来、杉の間伐材から木質燃料を作り、ガソリンスタンドで販売し、循環型社会を作りたいという思いが生まれた。

そして2年前、一新塾へ入塾し、社会を巻き込むことへのヒントを多く得る事が出来、起業することへの足掛かりが出来た。

●目覚めた自分

 祖父が建てた杉神社に込めた思いを家業で実現したい。
父の後継者として、石油に代わるカーボンニュートラルな木質燃料を扱う事業を興したい。
地元産業である森林産業を活性化する一助として、智頭杉の間伐材を熱や電気エネルギーにして地域に供給する事業を家業のガソリンスタンドで立ち上げる事が自分の使命と思うようになった。

 そこで、家業の智頭石油の社長に、地元の智頭町で木質エネルギー普及事業を興す事の意義を提案し、智頭石油の一部門として木質エネルギー事業を起こす事になった。

●これまでの人生が凝縮された半年、そして大きなうねりへ。

 2014年7月末でこれまでの会社を早期退職し、8月より家業の智頭石油にグリーンステーション課というバイオマスエネルギー部門を立ち上げ、事業を始めた。

 家業に転職すると決めた5月頃に父が末期の肺癌であることがわかり、父は6月に他界したが、家族と貴重な時間を過ごす事が出来た上に、間伐材運搬事業の足がかりとなる運行管理者資格、ものづくり補助金の取得が出来、この上ない事業スタートを切ることが出来た。

 また、事務所兼住居とするために智頭町の築120年の古民家を買取り、カフェを併設するために飲食業の許可を取り、囲炉裏、五右衛門風呂と共に、補助金で薪ストーブを導入し、木質エネルギーを体感できるカフェを立ち上げる準備を整えた。間もなくオープンする予定である。

 韓国で普及している原木を燃料に熱電供給する丸太ボイラーを日本に初導入する組織を立ち上げ、鳥取市のバイオマス燃料を用いた熱電供給の可能性調査事業も受託して市場調査を進めた。
また、今年4月には高効率な自動薪割り機を導入し、薪燃料の製造もスタートする。

 これら事業を進めるためには、地域の山の間伐を進め、薪の原料である丸太を確保する必要があるが、一企業では限界があり、智頭町など地元と連携していく必要がある。
地元で間伐を行っている木の宿プロジェクトや自伐林業家、役場との連携など、少しずつ動きが生まれてきており、林業の再生を進める為に、次世代の林業家を育成する動きと併せて、小さなうねりを大きなうねりに変えて行きたいと考えている。

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4月 1日(水)19:30~21:45
4月 4日(土)15:00~17:45
4月 8日(水)19:30~21:45
4月11日(土)19:30~21:45

 会場:一新塾セミナールーム
(住所)東京都港区芝3-28-2カスターニ芝ビル2F

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【大阪地域科 体験ワークショップ&説明会】
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3月28日(土)13:00~15:45
4月25日(土)13:00~15:45

 会場:「難波市民学習センター」
(住所)大阪市浪速区湊町1丁目4番1号 OCATビル4階

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【名古屋地域科 体験ワークショップ&説明会】
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3月29日(日)13:00~15:45
4月26日(日)13:00~15:45

 会場:「ウィルあいち(愛知県女性総合センター)」
(住所)愛知県名古屋市東区上堅杉町1番地

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【仙台地域科 体験ワークショップ&説明会】
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4月 5日(日)13:00~15:45
5月 2日(土)13:00~15:45

 会場:「仙台市民会館」
(住所)仙台市青葉区桜ケ岡公園4番1号

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