☆〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓☆

 一新塾ニュース ~今のニッポンを変えろ!

【 第484号 】 発行日:2012年5月7日

☆〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓☆

■ 塾生活動レポート

『 第三の居場所から
 日本の閉塞的な空気を変える 』
~「CAFE RoCA」立ち上げで熱海のまちなか再生

                一新塾第18期 市来広一郎

■【参加者募集】「第30期説明会&体験ワークショップ」
          ~"根っこ力"が社会を変える!~
予約 http://www.isshinjuku.com/03bosu/b2_sietumei.html

●東 京: 5月 9日(水)19:30~21:40
     5月12日(土)15:00~17:30
     5月16日(水)19:30~21:40【最終回】
====================================
 メルマガ読者の皆さま、こんにちは。一新塾の森嶋です。
生まれ育った熱海の発展のために一新塾第18期在籍時に脱サラ起業、熱海のまちづくりに奮闘されている市来広一郎さん。

 NPO法人atamistaを立ち上げ、熱海の魅力を満喫する体験交流型プログラム「熱海温泉玉手箱(オンたま)」に取り組み、地域の人々と協働して、熱海の魅力を掘り起こし、人を元気にする活動に従事してこられました。
 このたび、市来さんはまちづくり会社「株式会社machimori」を起業。熱海のまちなか再生の第一弾として「CAFE RoCA」というカフェのオープンに向けまっしぐらです。このゴールデンウィークは、40人以上のボランティアの方と一緒に、ペンキ塗りや床のタイルはがしに取り組まれたそうです。

CAFE RoCA

市来さんの熱きメッセージをぜひ、ご一読ください。

塾生活動レポートーーーーーーーーーーー
『第三の居場所から、日本の閉塞的な空気を変える』~「CAFE RoCA」立ち上げで熱海のまちなか再生~
ーーーーーーー 一新塾第18期 市来広一郎

 10年前に見た地元熱海が廃墟になっていく姿が脳裏から離れず、いつか「熱海をなんとかしたい」と思っていた。そして6年前、一新塾に入り、東京でのサラリーマン生活を辞め、地元熱海に帰ってまちづくりに取り組んできた。

 そして今、シャッター街となっている熱海のまちなかを再生するために、まちづくり会社「株式会社machimori」を起ち上げ、熱海のまちなかの リノベーション(再生)に取り組もうとしている。その第一弾として、CAFE RoCA というカフェを起ち上げる。RoCAはRenovation of Central Atamiの略。熱海のまちなかをリノベーションし、人の暮らしをリノベーションしていこうという意味を込めてつけた名前だ。

●日本の空気に衝撃を受けた

 10年ほど前、バックパッカーとしてよく旅をしていた。30か国近くを旅してきたが、その土地の人と出会い、体験、食が楽しめたまちは、とても印象に残っている。
特にバックパッカー向けのゲストハウスなどがあれば、土地の人や、旅人同士、知り合い親しくなれる。またそこからオプショナルツアーでトレッキングなどの様々な体験ができる場合もある。

 しかし、あるとき、そんな旅先のインドから帰ってきたとき日本の空気に衝撃を受けた。日本に漂っている閉塞的な空気。人の目が死んでいるように見えた。「おれはこんな国で生きてきたのか、そしてこれからこんな国で生きていくのか」と怖くなった。

 その後、社会人になったが、毎日が会社と家の往復、それ以外のコミュニティに所属する機会はなかった。日々変わらない環境、仕事自体がいくらやりがいがあっても多様な人やモノに出会えない毎日に、日々ストレスが蓄積されていった。そうした環境の中で、周りでは心や身体を病んでいく人も多かった。

●家庭でも職場でもない第三の居場所

 あるとき偶然入った、家の近くのカフェ。そこがとても居心地がよかった。サラリーマンから、音楽好きな人、外国人・・・など多種多様な人が集まってくる。初対面でも気軽にお互い話すことができる。旅先のゲストハウスのようだった。

 この社会に足りないのは、家庭でも職場でもない第三の居場所だと思うようになった。イタリアのバールやフランスのカフェ、イギリスのパブのような、そして旅先のゲストハウスのような、人と出会い語らう場所。熱海でもそうした場所を作りたい、と思った。

 私自身にとって、もう一つ重要な第三の居場所となったのが一新塾だった。社会の問題に気づいても、会社、友人関係などで、なかなかそれを共有する場はない。一新塾と出会い、同じように社会の問題に気づき、そして現場で取り組もうとしている人がたくさんいることを知った。そして人が持つ力のスゴさも知った。社会に対して違和感を感じて悶々としている人が、自分自身のミッ ション(志)、やるべきことを見つけたときの、計り知れない力。周りの人々が共感し、動いていく。社会を変えていくのは制度やシステムではなく、間違いなく人の力だ、ということを実感した。

 結局私も一新塾入塾中に、自分の中のどうしようもない想いに突き動かされ、会社を辞めて熱海に帰り、活動を始めた。ゼロからの出発だった。

●地域のチャレンジのプラットフォーム

 そして、地元、熱海にも自分自身の志を貫いて生きている人々がいた。そしてまだそうはなれなくて悶々としている人々もいた。いままで地域体験ツアーの熱海温泉玉手箱(オンたま)というものに取り組み、地域のチャレンジのプラットフォームをつくることに邁進してきた。自分自身のチャレンジをし、応援してくれる仲間がいることで、何人もの人々が目の色を変えて、地域づくりやその人自身の仕事に取り組むようになっていく姿を見てきた。やはり、そうした人々のエネルギーはすさまじい。

 私たちがこれから取り組むカフェもそういう場にしていきたいと思っている。多様な人と出会う中で違う価値観、違うものの見方を知る。そうした中で自分自身が取り組むべきこと、ミッションに出会える。そして活動を起こそうとしたときにチャレンジする場がある。応援してくれる人がいる。

いままで地域の中で何かにチャレンジしようと思っても、ネガティブな反応をする人や、足を引っ張る人は多くても応援してくる人は少なかった。一新塾が掲げる、すべての人が志を生きられる社会を、地域社会の中でつくっていきたい。

●この閉塞感漂う日本の空気を地方から変えていきたい

「まちづくりは難しいことのように思っていたけれど、意外と身近なことだった。自分たちの生活のすべてにまちづくりは関わっている。だから自分の身近な生活をちょっとでもよくしていこうということが、まちづくりにつながる。」

 まちづくりに一緒に取り組む仲間の女性が語った言葉だ。そう、要は自分の暮らしたいように暮らすこと。自分の生活を望むものに変えていこうとすること。それが最も大事であり、それがまちを、社会を変えていくことにつながる。

 熱海の中に地域に暮らす人、地域を訪れる人が出会い、交流する第三の居場所をつくりたい。そして熱海というまち、そのものが、都会の人々にとっての第三の居場所となるようにしていきたい。そうやって、この閉塞感漂う日本の空気を地方から変えていきたいと思っている。


以下、一新塾よりお知らせです。

< 参加者募集・要予約>ーーーーーーーーーーーーーーー    
 第30期(5月27日開講) 説明会&体験ワークショップ
    講義テーマ「"根っこ力"で社会変革!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

一新塾第30期は2012年5月27日に開講いたします。
現在、「第30期 説明会&体験ワークショップ」を開催中です。

説明会では、映像を交えながら一新塾でどのように学び、どのように仲間と切磋琢磨し、どのようにプロジェクトを立ち上げ、どのようにアクションしていくのかを、わかりやすくお伝えさせていただきます。
さらに、市民が社会創造に参加するための知恵のエッセンスもお伝えさせていただきます。ぜひともご参加ください!あと3回です。

2012年5月 9日(水)19:30~21:40
     5月12日(土)15:00~17:30
     5月16日(水)19:30~21:40【最終回】

会場:一新塾セミナールーム
    (東京都港区芝3-28-2カスターニ芝ビル2F)
講師: 森嶋伸夫(一新塾代表理事・事務局長)
参加費:無料 

説明会の主な内容
●試練の時代だからこそ、削ぎ落とす学びでミッションを鮮明に!
●「自分の人生」と「社会の現実」を交じり合わせる現場主義
●「根っこ」と「幹」をつなげるフレームワーク『6つの箱』
●誰もが社会創造に参加できる「志のコミュニティ」とは?  
●1年間でここまで変る!(学び、発見、成長、同志)
●三束のわらじを履こう!
 ~「社会起業」「政策提言」「市民プロジェクト」
●OB/OGとの交流タイム・質問タイム

一新塾ニュース「今のニッポンを変えろ」のページに戻る