2011/4/28 【一新塾ニュース】第450号
塾生活動レポート『人生の転換点は人口2600人の村にて 』
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一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!〜
【 第450号 】 発行日:2011年4月28日
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■ 塾生活動レポート
『人生の転換点は人口2600人の村にて』
一新塾第26期「福岡」地域科 高橋弘展
■【参加者募集】「第28期説明会」2011年5月29日(日)開講
(参加予約)→ http://www.isshinjuku.com/03bosu/b2_sietumei.html
●東 京:5月 7日(土)15:00〜17:30
5月11日(水)19:30〜21:40
※東日本大震災義援金として第28期の入塾金の10%を寄付させていただきます。
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メルマガ読者の皆さま、こんにちは。一新塾の森嶋です。
1年間の学びの中で「入塾時の名刺と卒塾時の名刺が違う方」が毎年2割以上
出てくるのも一新塾の特徴です。受講期間中に、転職、社会起業、NPO設立、
議員立候補など、人生の転機を迎えるのです。新しい世界に挑戦していく方が
多いということもあって、塾生同士で支援し合う風土も根付いています。
高橋弘展さんは、昨年9月に自ら企画した福岡県東峰村への現場視察を
きっかけに人生のレールを乗り換えました。20代後半で造船設計のサラリーマン
を辞め、福岡県東峰村に移住。昨年11月に開局した「とうほうTV」という住民が
主役のケーブルTVの現場で、日々、奮闘しています。
東峰村に飛び込んだ高橋さんの人生の転換のドラマ、ぜひ、じっくりお読みください。
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■■■■ 塾生活動レポート
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■■ 『人生の転換点は人口2600人の村にて 』
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■■■■ 一新塾第26期 「福岡」地域科
■■■■■□ 高橋弘展
●会社で働くことに違和感
ものづくりに憧れて設計者として造船会社に入社。
しかし、憧れていたものとは違っていました。仕事を淡々とこなしていき、
船が完成しても「やりがい」というもの感じることが少なかったです。
大学卒業後に働き始めてから、働くことについて感じた違和感。
働くことって一体?
そんな違和感を抱えたまま、自宅に帰り、翌朝出社と、自宅と会社の往復を
繰り返していました。
●転換のきかっけは母親のIターン
2年前の春、大阪に住む母親が広島県の瀬戸内海の島にIターンしました。
畑を耕しながら毎日自然とともに生活したいと決意したことでした。しかし、
その島は高齢化率が50%を超える限界集落。みかんが特産の島ですが、
みかん畑に後継者がおらず、山に還っていくみかん畑を数多くあります。
その現状を目の当たりにしながらも島民たちは・・・為す術がありませんでした。
もちろん様々な取り組みはされてきたものの、今は高齢化がそれを阻むのです。
そのような現実を知ったとき、自分でも何か違和感がありました。
実は、会社で経験していることが、この島での社会、そして、地域社会に
おいても同じことが起こっていると感じたのです。
これから先、自分たちが生きていく社会、そして日本はどうなっていくのだろうか。
そのような考えを持ったとき、まずは自分が主体的に動かなければと思い、
一新塾の門を叩きました。
●岸本さんとの出会い
まず、地域のことをまず地域に発信できる場、問題解決する場が必要ではない
かと考えました。自分たちの生活をまず自分たちが知り、そのことから問題
解決につながると感じてのこと。そんな中、塾長と塾生の方の紹介により、
岸本晃さんの存在を知ることになりました。民間放送局を退職後、全国を歩き、
「住民ディレクター」活動をされているとのこと。そして、福岡県の東峰村にて
村内CATVのとうほうTVの立ち上げをしているとのことから、早速アポイントを
取り、現場視察へ。
岸本さんの話はとても興味深く、民放時代に熊本98市町村を歩き、住民と
ともに番組を作ったことやTV局退職後の全国行脚、TV局と地域住民との対等な
番組づくりに地域づくりのヒントがあることなど、目からウロコが落ちること
ばかりでした。その中でもこれからの岸本さんのビジョンを聞いた とき・・・
今、自分やらなければならないことは、この東峰村で岸本さんから多くのこと
を学び、「当事者」として岸本さんと共に活動することだと自然に思ったので
した。その日の内に岸本さんにその旨を伝えました。
自分にとっては大きな転換点を迎えた現場視察となりました。
●とうほうTV開局から
昨年11月とうほうTVの開局に合わせて会社を辞め、人口2600人の村、福岡県東峰村
に移住しました。自分で稼ぎを得るまでは無給です。社会起業を目標として。
まず、ADという仕事から始まりました。もちろん誰かが教えてくれるわけでは
ありません。
ADというものは、自分がその場、その時感じたことに対し動けるかです。頭で
は考えていても、体が動きません。相手の考え、想い、行動が感じられなければ
なりません。日常生活全てにおいてもです。そこで、指示がないと全く動けな
かった自分に本当に失望しました。
この失望が自分の働くことに対する違和感を打ち砕く、「住民ディレクター」
という生き方だったのです。
さて、とうほうTV開局から村は大きく変わっていきました。とうほうTV の主旨は、
村の生活を豊かにする番組、医療、福祉、防災など暮らしに大切な情報を伝える
こと、村の人が気軽に出演できる番組を目指すことです。
初めから村民の方々に受け入れられた訳ではありませんが、徐々に村民の方々
がTVに出ることで皆TVを意識していったのです。「あんた、昨日TVに出てたよ」
とか「もうちょっとしっかり喋らんね」など村民の日常会話にも頻繁に出て
くるようになりました。今では「あそこの〇〇さん取材しなよ」や「今度イベント
するから撮りたいんだけど」といった住民自らの企画が自然と生まれるように
なってきました。
この小さなきっかけ・変化がこれから生きていく社会の一筋の光だと感じます。
これからの自分のミッションは、全国を歩いて住民ディレクター活動をしてきた
岸本さんのネットワークを活かし、また私自身が感じたこの東峰村での気づきや
取り組みを全国に広める活動です。そして、とうほうTVを持続可能なビジネス
モデルを確立することです。
開局からたった5ヶ月ではありますが、村は着々と変化しています。
<高橋弘展HP(とうほうTV News)>
http://universe-to-locality.jimdo.com/
<岸本晃HP(全国住民ディレクターNews)>
http://www.yaoyorozu-hito.jp/
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