2010/12
/3 【一新塾ニュース】第435号:
 塾生活動レポート 『社会人の意識を地域活動にむける「余活ネット」の挑戦』


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          一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!〜
          【 第435号 】 発行日:2010年12月3日
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■ 塾生活動レポート

    『 社会人の意識を地域活動にむける「余活ネット」の挑戦 』

                  一新塾第25期【東京】本科   永田竜司

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メルマガ読者の皆さま、こんにちは。一新塾の森嶋です。
11月に卒塾した第25期生は、それぞれの現場で社会変革に向けたチャレンジ
に邁進されています。永田竜司さんは、ご自身の根っこを掘り下げミッション
を鮮明にすることで脱サラ起業され、社会人の意識を地域活動にむける
「余活ネット」の活動に身を投じて頑張っています。

今週末は現役生の全国研修合宿ですが、永田さんにとっても一年前の合宿が
一つの転機であったと振り返っていただきました。
永田さんの熱きメッセージ、ぜひ、ご一読ください。

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■■■■ 塾生活動レポート
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■■    『 社会人の意識を地域活動にむける「余活ネット」の挑戦 』
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■■■■■□              一新塾第25期本科 永田竜司

一新塾の門戸を叩いた1年前はヤフーに勤務していました。IT技術と豊富な
リソースで、業界最大手の誇りと責任を背負い込み「Googleに負けたくない!」
と、私も周りの社員も身を粉にして働く日々。しかし、一新塾の合宿に参加し、
地域や身の回りの問題に夜を徹して語る塾生の情熱に触れたことで、自分の
視野の狭さにハッとしました。「自分の頭の中には仕事のことしかない。
(こんなことで良いのか!?)」と。

●自分さえよければ良しでは済まない社会

社会に出てからこれまで20年弱、順調にキャリアアップ、収入アップを果たし
何不自由ない生活でした。私が居たマスコミやITの業界は駄目なら振り落と
される厳しい世界。元来ストレスには強い方で、水を得た魚のように縦横無尽
に荒波を泳ぐ。それはまるで学生時代、競泳日本選手権で優勝した時と同じ
「自分は負けない」と気を吐いていました。

しかし、一新塾の合宿を境に、改めて6つの箱を回し人生の棚卸しをしてみると、
今まで仕事を理由に目を背けてきた問題や自分の「根っこ」が頭をもたげました。
自分には仕事以外に水泳という特技があり、サークル仲間と楽しんだり、息子
を含めた障害者達に水泳を教えることで、自分の根っこに気付いていたのかも
知れません。

この先自分だけ勝ち続けても、結局身近な人達が浮かばれない社会のままで
あったら、いずれ自分も行き詰まってしまう。そんな社会では困る。自分が
気付いたからにはまず自ら立ち上がろう。「主体的市民」に目覚めた瞬間で
した。

●楽しめる余暇活動を通して人と地域と社会が元気になる

社会人にとって仕事の引力は強力です。ほっておくと仕事に熱心になり、社会
参加の意識が希薄化する。働き盛りの人達がもっと「参加する社会」になれば、
今の閉塞感ある日本が変わるはず。しかし、そもそも社会貢献とか、ボランティア
とか、地域活動とかいろいろあるが、私自身一新塾に入るまで、これだけ多く
の社会性ある草の根活動が世に存在することすら知りませんでした。こういった
活動こそ多く社会人に知ってもらい、楽しみながら「参加する」きっかけになって
もらえるのではないかと考えました。

「楽しめる余暇活動を通して人と地域と社会が元気になる」というビジョンを掲げ
2010年11月1日に余活ネット( http://yokatsunet.com )という情報サイト
を立ち上げました。NPO団体や市民活動の団体・個人が主催する各種余暇活動
の参加募集情報を掲載できるサイトです。

これまでの多くの草の根活動や地域活動は独自の広報手段や、自治体や公益団体
などが運営する地域や目的別のサイトや媒体で情報を発信していますが、余活
ネットはもっと広い対象者に余暇活動を通して「参加する社会」への気付き与えて
行くチャレンジなのです。

●余活ネットの無料化でNPO、市民活動家の支援を拡大

余活ネットの開発にあたっては東京都中小企業地域振興イノベーション創出事業
の採択を受けました。そして運営費としては、一定期間の無料キャンペーン後は、
団体からは情報掲載料を(月額1480円)頂くビジネスモデルを想定しました。
しかし、NPO団体、市民活動の団体・個人、公民館や自治体などの余活ネットの
主催者候補の方々から「余活ネットの志には共感するが現状の資金力では利用料
を払うことは困難」という主旨の意見を多数頂きました。利用料が障壁で、情報
掲載が進まないことには余活ネットの本来目的である「楽しめる余暇活動を通して
人と地域と社会が元気になる」を実現することが困難であると判断し、
余活ネットの完全無料化を2010年12月1日発表しました。

問題は、余活ネットの運営費を主催者の受益者負担として賄うことが不可能と
なったことです。そこで、現在は企業のワーク・ライフバランスやCSRなど
の社会貢献活動と余活ネットが連携することで、余活ネットの運営を企業に
支援いただくスポンサーあつめに奔走中です。

●「タマゴにわとり」ではない共感作り

余活ネットは現在、私が私財と借金で運営をしているわけです。しかし情報を
掲載する側の団体・個人からすれば無料とはいえ効果が気になるところ。運営
を支援するスポンサー側にしても同じです。お互いが様子見状態の膠着状態に
陥ります。これではビジョンは一向に果たせません。

しかし、幕末の世、1人の脱藩浪士が裸一貫で飛び込み有力な藩と藩を握手
させ最後に日本を変えた。身分や出身を超越し龍馬の神出鬼没の行動力と、
ビジョンありきの一環した姿勢に「様子見」だった人々が共感し「自ら行動
する」に変えたのです。この姿勢を手本にこれからもビジョンありきで巻き
込みを続けて行きます。是非この余活ネットのビジョンに共感いただけるので
あれば、あなたも、あなたも、あなたも、ご協力ください。
楽しめる余暇活動を通して人と地域と社会が元気になるその日まで。

 



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