2009/10/13 【一新塾ニュース】第398号:
塾生活動レポート『暮らしのCO2削減から、限界集落での開墾まで 』


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         一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!〜
          【 第398号 】 発行日:2009年10月13日
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■ 塾生活動レポート

      『 暮らしのCO2削減から、限界集落での開墾まで 』

                            第9期・21期  大和田 順子

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  メルマガ読者の皆さま、こんにちは。一新塾の森嶋です。
この3連休は、大阪、名古屋、福岡での説明会&地域科講座に行ってまいり
ました。各地域で熱き志をお持ちの方々が自らの社会ビジョンを語りあい、
この時代のこのタイミングに新しい一歩を踏み出したい!との思いに触れ
させていただきました。ご参加の皆さま、本当にありがとうございました!
 さて、今回は、 2002年9月に「日経新聞」等にて日本に初めてロハス
(LOHAS)を紹介された一新塾第9期・21期生の大和田順子さんより最新の
活動レポートをいただきました。

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■■■■ 塾生活動レポート
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■■      『 暮らしのCO2削減から、限界集落での開墾まで 』
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■■■■      LBA共同代表/NPO農商工連携サポートセンター理事
■■■■■□                 一新塾第9・21期 大和田 順子

 ここ数年、私はロハス(LOHAS)のH=健康は、人と地域と地球の健康だ、
と持論を展開してきました。また、このロハスはビジネスはもとより、地域活性化
にも大いに活用できるコンセプトだと『ロハスビジネス』(朝日新書)でも主張
してきました。

 マイブームは、地域を豊かにする有機農業から、限界集落の耕作放棄地の開墾、
都市家庭のCO2削減などに広がり、フィールドも埼玉県小川町、福島県西会津町・・・
と都市と農山村双方になりました。

 こうしたテーマについて、「イーウーマン」というWEBサイトの「円卓会議」
で皆さんと議論してみました。

※「都市と田舎の“二地域居住”したいですか?」4割がしたいと。
   http://www.ewoman.co.jp/report_db/id/2586/dow/1/

※「国産の有機農産物食べていますか?」
   国産の有機野菜の生産量は
   1割以下のはずなのに、実際に食べていると言う人は7割にもなりました
   http://www.ewoman.co.jp/report_db/id/2702/dow/1/

※「自分の家のCO2排出量知っていますか?」
   1年前ですが、知っている人はわずか5%でした。
   http://www.ewoman.co.jp/report_db/id/2554/dow/1/

 今週(12日〜)も「カーボンオフセット年賀状使っていますか?」をテーマに
円卓会議を開きます。90年比で25%減らすには、すでに90年比で9%も増えている
のですから34%も減らさなければなりません。家庭のCO2をどうやって減らすのか、
またカーボンオフセットとはどんなもので、どのように暮らしに取り入れられるのか、
「カーボンオフセット年賀状」を例に考えてみたいと思っています。
ぜひ、皆さんも投票してみて下さいね。
http://www.ewoman.co.jp/report_db/id/2821/dow/1/

 そして、活動の幅は、企業を対象としたLBA(ロハス・ビジネス・アライアンス)
の主宰から、最近では、大学の講座(立教セカンドステージ大学)やNPO活動
(農商工連携サポートセンター 理事)や山村再生アドバイザーへと広がって
きました。

 これらは全て人との出会いから始まっています。持続可能で低炭素な社会
  づくりを目指そう、地域や人との有機的なつながりを大事にしよう、という
  共通の理念や志があり、共感し、共同での活動が始まります。
 
 例えば、「NPO農商工連携サポートセンター」(申請中)は、今年7月に
経産省の官僚を辞めた、元審議官の大塚洋一郎さんが設立した団体です。
 http://blog.canpan.info/noshokorenkei

 大塚さんは、元々科技庁の職員でしたが、3年前に経産省に出向になり、農商工連携
など地域活性化担当になりました。農商工連携に関する法律や制度を作った方です。
各地の農山村を回るうちに、そして、「NPOえがおつなげて」の曽根原さんや、
「大地を守る会」の藤田さんに出会い、この分野にすっかり魅せられてしまったのです。
55才の現在、あと10年、自分が魅せられた領域で仕事をしたいと決意されたのです。
大塚さんはしばしば「出会いに偶然はない。全て必然なんだ」と言っています。

 一方、昨年出会った素敵な女性農業者が福島県西会津町にいます。椎茸などを
ハウス栽培している佐藤昭子さんです。東京生まれ東京育ち。埼玉の中学校で美術
の教員を務め、40代半ばで夫の故郷に二人の娘と共に移住。夫とキノコ生産を開始
しました。8年経って、農業は軌道に乗り、今ではその椎茸はミシュラン2つ星の
精進料理店「醍醐」(港区愛宕)で使われるほどの品質です。この佐藤昭子さんを
紹介してくださったのは、一新塾の通信科の第18期・20期生の佐藤真理子さんでした。
福島県に講演に呼んで下さり、その帰りに、ぜひ地元の女性農業者を紹介して欲しい
とお願いしたところ、佐藤昭子さんを紹介くださったのです。
http://www.kinokohouse.jp/ 

 昭子さんは、キノコの生産だけでなく、地域を元気にする活動をしたいと女性3人で
「西会津ローカルフレンズ」というグループを立ち上げました。昭子さんは常々
「私たちの地域の食料自給率は高いし、耕作放棄地も沢山あるから、ぜひ東京の
人たちと一緒に開墾して、農産物を一緒に作りたい。食料危機が来ても、東京の
人たちに農産物を届けたい。」と言っています。
 少し先の出版ですが、佐藤昭子さんの新規就農から農業を軌道に乗せるまで、
また、西会津ローカルフレンズの活動について『美味サライ』(「サライ」別冊、
11月下旬出版号)に4ページの記事を書きました。こちらも是非読んでみてくださいね。

 そして、この大塚さんや、西会津の佐藤さん達と目下準備を進めているのが
「開墾ツアーin西会津」です。福島県西会津町の耕作放棄地を都市と農山村の人が
一緒に開墾し、郷土料理や地酒を酌み交わしながら語り合おうという企画です。
佐藤昭子さんの口癖は「限界集落は“源快集楽”」です。川の上流、山村や森林と
いった“新・上流社会”にこそ、新しい豊かさの源泉があるのではないかと強く思う
今日この頃です。

 このように、「一新塾」での学びや出会いは、“新たな公益”という視点を私に
教えてくれました。ぜひ、皆さんも「一新塾」に参加し、同じ志を持った人との
出会いや行動を通じて持続可能な社会を創る一員になりませんか。

 


 


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