2009/08/25 【一新塾ニュース】第392号:
塾生活動レポート『 市民と百姓が主体の農政 』〜 田畑から農業政策を提案 〜


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         一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!〜
          【 第392号 】 発行日:2009年8月25日
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■ 塾生活動レポート

      『 市民と百姓が主体の農政 』〜 田畑から農業政策を提案 〜
                  第20期生  南アルプス議会議員   藤本好彦

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メルマガ読者の皆さま、こんにちは。一新塾の森嶋です。
30日の投開票が近づいてきた衆院選。農業政策も重要な争点の一つです。
一新塾20期生の藤本好彦さん(29)は、在塾中に「ほったらかし畑」プロジェクト
のリーダーとして奮闘。現在、農家として、そして、南アルプス市議会議員として
市民と百姓が主体の農政に向けチャレンジ中です。
藤本さんの熱きメッセージ、じっくりお読みください!

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■■■■ 塾生活動レポート
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■■     『 市民と百姓が主体の農政 』
■■                   〜 田畑から農業政策を提案! 〜
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■■■■■■■■■■ 一新塾第20期生  南アルプス議会議員  藤本好彦

「全国から本気の者が集い、周りを本気にさせる場」それが一新塾です。
「農」を土台としたまちをつくりたい。その思いを胸に入塾しました。
今日一日「本気」になること、そうすれば「想い」は必ず「共有」され、「形」になる。
卒塾して半年後の2008年11月に、南アルプス市議会議員へ立候補し、初当選させて
いただきました。

●私にとって政治とは

私はおしめをしている時から、どこへ行くにも祖父の後をついて歩いていました。
祖父は甲西町(現南アルプス市)で鶏卵・肉豚の生産と、すもも・柿・キュウイの畜産
と果樹の複合循環農業に携わっていました。そのような中で、十日一、おみゆきさん、
高尾の夜祭り、どんどん焼きなどの行事や、地域の人とのふれ合い、畑でのすももの
受粉や収穫・豚のお産と出荷などの体験を通して、この甲西町(現南アルプス市)を、
いつしか「ふるさと」と感じるようになりました。

私は今、この「ふるさと」に生きていますが、私も父と母の子どもであり、
祖父と祖母の孫です。また、子どもができれば誰かの親になります。孫ができれば
誰かの祖父母になります。そのように、私は生物として必ず、祖先、私、子孫と
いうように、命がつながってきたと考えます。

私が住むこの「ふるさと」も同じはずです。
今まで祖先が築いた文化や風土を、私がきちんと受け継ぎ、そして私の時代を経て、
今度は、子や孫という次の世代に受け渡していくことが、私の責任だと考えます。

つまり政治です。
政治は、私たちひとり一人が、次の世代のことを考えて、行動を起こしていくこと
だと思います。

●自然の声を聞き取る

私は、今日まで、百姓として自ら畑で、スモモ、ゴボウ、ほうれん草、かぼちゃ、
カブ、スイカ、大根、とうもろこし、小松菜、つけな、べかな、ビタミン菜、
じゃがいも、にんじん、ピーマン、とうがらし、キャベツ、さつまいも、白菜、
トマト、ブロッコリー、きゅうり、なす、ねぎ、玉葱、大和芋、大豆、レタス、水稲が
育つお手伝いをしてきました。

今も、田んぼで汗を流している農家、畑で育っているスモモやゴボウ、又そこに暮す
生きもの、そこで遊ぶ子どもたち、それらをつつみこむ自然や風景から伝わってくる声を
聞き取り、心と体で感じたことを基に、政策作りに励んでいます。

●食料の供給だけが農業でない

農業は食料を供給することだけではなく、その生産活動を通じて、いろいろな役割
を持っています。例えば、農村の景観の形成、自然環境の保全、自給力のある農地の
確保、文化の継承、生態系の維持、やすらぎや休息・教育の場などを提供してくれて
います。

そのため、百姓は農業活動を通して、「お金にはならないもの」を生産していると
言えます。私が暮す南アルプス市の住みよい自然環境や、美しい景観を生み出している
のは、まぎれもなく南アルプス市の百姓です。

●田畑から農業政策を提案

「農」を土台としたまちを子どもたちへつなぐため、ほったらかされた農地を、
再生する仕組みを整備し、その取り組みを支援します。

現在、南ア市では、なんと東京ドーム45個分に相当する農地がほったらかされ、
山梨県でワースト3に位置すると発表されています。

私は、食べ物は外国から輸入することができても、この住みよい南アルプス市の
自然や環境は、輸入することができないと考えています。

だからこそ、田んぼや畑から、市民と百姓が主体の農政を「私たちの手で作り、
私たちの手で形にし、私たちの手で伝えていく」ことに、取り組んでいきたいと思います。
それは、霞ヶ関農政ではなく自治体農政、つまり、市民と百姓が主体の農政です。

●その先に・・・

私は「田畑」を見ると、その時代を生きる人の「心」を表している様に感じます。
一人の百姓として、一人の政治家として、10年後、30年後、50年後、そして100年後
を視野に入れ、「心」の豊かさを感じられる、「農」を土台とした地域の文化と風土を、
次の世代にどうしてもつなげたいのです。

そのために、「私ができることは何か?」と、問い続けながら、今日一日、
「本気」で行動しています。

ぜひ、市民と百姓が主体の農政を、一緒につくっていきましょう。
どうもありがとうございます。

再拝


 


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