2009/04/20 【一新塾ニュース】
  第382号:『高齢者が元気になると地域も元気になる!』〜起業奮闘記〜


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         一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!〜
          【 第382号 】 発行日:2009年4月20日
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■ 塾生活動レポート

   『 高齢者が元気になると地域も元気になる! 』
           〜起業奮闘記〜            第19期生 土屋ひろみ

■【 参加者募集 】 第24期 説明会 東京・名古屋・大阪・沖縄

  ★お申込→ http://www.isshinjuku.com/03bosu/b2_sietumei.html

■【 参加者募集 】春の公開講座

 4月17日(金)塩見直紀氏『“半農半X”というライフスタイルで社会を変える! 』
 4月27日(月)渡部 卓 氏『 ストレス社会を克服するための起業!』
 5月6日(水祝)木村 聡 氏『 自分を生きる学校を日本に創る! 』
                  木村由紀氏
 5月12日(火)加藤智久氏『 ベンチャー起業家を志す! 』

   ★お申込→ http://www.isshinjuku.com/04i_hassin/ev_mosikomi.html

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  メルマガ読者の皆さま、こんにちは。一新塾の森嶋です。
 6月に講師としてお越しいただく“ナミねぇ”ことプロップステーション
理事長の竹中ナミさん。今年の3月に米国大使館より「日本の勇気ある女性賞」
を受賞されました。昨日19日、「ナミねぇ受賞&還暦記念ライブコンサート」
が六本木で開催され、メンタルヘルスや福祉の分野で頑張っている塾生有志と
ともに私も参加させていただきました。「チャレンジドを納税者にできる日本」
とのビジョンを掲げるナミねぇの突き抜けたバイタリティに終始、圧倒されっ
ぱなしでしたが、たくさんのエネルギーをいただきました。
 
 さて今回は、岩手県盛岡市で、高齢者福祉の現場で奮闘されている第19期の
土屋ひろみさんのメッセージをお届けいたします。土屋さんは、昨年9月に
社会福祉事務所「glada mor(グラーダモール)」を起業され奮闘中です。

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■■■■■ 塾生活動レポート
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■■■      『 高齢者が元気になると地域も元気になる! 』
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■■■■■■□            一新塾第19期   土屋ひろみ

 高齢者福祉分野で20年間相談業務に従事し、地域のケアマネジャーが抱える
困難事例等の相談を受け支援する立場となった時、学生時代からの夢だった
「プロの相談員になる」という夢を、実現したと感じ始めました。

 そして「自分は、これから何になろうとしているのだろう?」そんなことが頭を
かすめていました。

  所属法人の色濃い組織特性とキャリアパスは、法人に残って働く選択を遠ざけました。
また、業務を委託する当市は、新しいことを始める機能は未開発…と思っていました。

●後期高齢者への流通商品の量的な格差!

 次から次とやってくる地域の高齢者の課題、介護の現場で感じる疑問、現状を
改善するためには、社会的に何が必要なのかということに関心がありました。

 時期を同じくして高齢者の介護予防に携わり、高齢者の生きがいづくりの難しさ
を感じていました。体の不自由が現れ始めた方たちの「楽しみ」に対して、社会的
にあまり関心が払われていない現状を知りました。

 マーケティングにおいても、シニア世代といえば団塊の世代が中心、高齢者、
特に後期高齢者は皆介護を受けているといったイメージが強いという感触も得ました。

 わが国の後期高齢者はすでに総人口の1割を超えています。75才の平均余命、
女性14年、男性11年です。14才以下の子どもの人口も1割強、子どもと後期高齢
者の人口の類似と、それぞれを対象とした流通商品の量的な格差を感じていただ
けるでしょうか。

●高齢者が元気になると地域も元気になる!

 後期高齢者は、一般に情報にアクセスするのが得意ではありません。子ども世代や、
地域の関わりが非常に重要になる点でもあります。高齢者が元気になり、地域も元気
になる、そういう方法があるのではないか?と考えています。

 ビジネスプランを練り、二つのコンテストに応募しました。一つは岩手県内の
コンテストで、これには高齢者の消費と生きがい、地域商店の活性化をつなぐ
老人クラブ市(いち)とでもいうようなサロン活動の促進というプランでエントリー
しました。
 もう一つは、ウーマンパワープロジェクトに、「里の家路」というプランを出しました。
岩手に残る懐かしい風景を、高齢者の介護予防教材や観光資源として生かせないかと考え
たものです。

 一番の目的である事業資金を得ることは達成できなかったのですが、起業の支援
を受け、いろいろな方の様々な反応を知ることができ、とても良い経験でした。
 

●変化に対しての心の準備

 またこの過程で、予想外に自分の中に変化に対する恐れがあることを知ること
もできました。わたしは新しい経験を愛する人間だと思っていたのですが、変化
に対して心の準備ができていなかったことがはっきりとわかりました。未来を
選べるとしても、慣れ親しんだ方法を離れることは非常におっくうで、変化を
選ばない理由は限りなく浮かびました。

●目標はビジネスの福祉的な要素を広げる!

 わたしの大きな大きな目標は、ビジネスの福祉的な要素を広げることです。

 介護保険は、福祉をビジネスにしました。ビジネスとなった介護保険の現場
では、常に収益が問われています。それは、経営主体が社会福祉法人でも、
株式会社でも違いはありません。その中で第三者評価などを通じ、福祉施設は
経営・運営の改善に努めています。その方向性は介護保険に止まらず、福祉施
設全体に波及しています。
 ビジネスになったからといって、福祉でなくなったわけではありません。
従事者が、利用者の福祉、顧客の最善の利益を常に考え、それをサービス提供
の大前提としているからです。

 他職種に比べた介護現場の待遇の低さ、離職の多さは超高齢社会の社会的な課題
ですが、そのような条件下でも、熱意をもった従事者に現場は支えられています。
福祉の現場の仕事は、非常にやりがいの大きいものです。やりがいとは、仕事その
ものから得られる喜びです。その方の幸せは何かを考え状況に働きかけ、
実際に状況が改善するのを直接確かめられる…そのような経験は、他には換え難い
ものでした。

 社会的責任、社会貢献ということが、ビジネスの世界でも重要視されています。
  働く人のモチベーションの向上を考えても、商品やサービス提供に福祉的な要素を
  盛り込むことが、時代の要請とは言えないでしょうか。

●闇雲でも進むことで得ることがある

 わたしのプチ起業はまだ絵空事の域であり、この1年は事業計画とコンテストへ
の応募で過ぎ行きました。目的地まで、どこに道があるのか?と探しながらの行
程です。この4月からは、産業カウンセリングを学ぶことにしました。「聞く」
はわたしの最も得意なことであり、そこに何とか足がかりを見出せないかと考え
ているのです。

 アルバイト中心で、「これが起業?」ではありますが、そんな方法もあると
いうことを知りました。不安との付き合い方がだいぶ上達し、闇雲でも進むことで
得ることがあるということに、感謝しています。


 


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