2009/04/13 【一新塾ニュース】第380号:『脱・東京 地方ではじめる「感じる」生き方』


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         一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!〜
          【 第380号 】 発行日:2009年4月13日
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■ 塾生活動レポート

   『 脱・東京 地方ではじめる「感じる」生き方』  第22期生 渡邊真衣子
                
■【 参加者募集 】 第24期 説明会

   東 京: 4月15日(水) 19:30〜21:30
        4月19日(日) 15:00〜17:30
        4月22日(水) 19:30〜21:30 ほか
   大 阪 :4月25日(土)13:30〜16:00 
   名古屋 :4月26日(日)13:30〜16:00
   福 岡 :4月29日(水祝)13:30〜16:00
   沖 縄 :4月25日(土) 16:00〜17:30

  ★お申込→ http://www.isshinjuku.com/03bosu/b2_sietumei.html

■【 参加者募集 】春の公開講座

(1)4月17日(金)塩見直紀氏『“半農半X”というライフスタイルで社会を変える! 』
(2)4月27日(月)渡部 卓 氏『 ストレス社会を克服するための起業!』

   ★お申込→ http://www.isshinjuku.com/04i_hassin/ev_mosikomi.html

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 メルマガ読者の皆さま、こんにちは。一新塾の森嶋です。
  さる4月11日、公開講座でNPO法人もやい事務局長の湯浅誠さんにお越し
いただき『「すべり台社会」からの脱出』をテーマにご講義いただきました。
モデルのないところから、現場主義での実践を通じて、貧困の問題に挑み続けて
こられた、湯浅さんだからこその実践的な知恵、問題の構造を紐解く鋭い分析、
そして、揺るがぬ信念に触れさせていただき、何度もハッとさせられました。
メルマガ読者の方にも多数ご参加いただきました。ありがとうございました!

 さて、第22期 渡邊真衣子さんのメッセージをお届けします。
デザイン事務所を経営され東京で活躍されていた渡邊さんですが、3年まえに
山梨へ移住されてから、大きく価値観とライフスタイルを転換されることと
なりました。渡邊さんの「生きる姿勢」を通じての社会に対して深いメッセージ、
きっと皆さんにも感じていただけることと思います。

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■■■■■ 塾生活動レポート
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■■■      『 脱・東京 地方ではじめる「感じる」生き方 』
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兵庫県出身、東京のデザイン学校へ進学し、18年間過ごした東京から、3年前に
山梨県へ移住し、「頭で考える」生き方から「生き物としてのリズムを感じる」生き方に
チャレンジしています。

● 仕事中心から人間中心へ、価値観の変化

 東京ではデザイン事務所を経営していました。連日の過労で私自身もスタッフも
体調を壊し、辞められてしまいました。若い希望にみちた人に辛い思い(過労)
をさせていったい何をしているんだろう? それまで仕事中心で、そんな生き方
が正しいと思っていた私の中で何かが大きく崩れていきました。
 それから山梨県山中湖村に住む知人とのご縁があり、思い切って山梨へ移住した
のは頭で考える生き方から、体で感じる生き方へと求める気持ちがあったからなの
でしょう。
 しかし、山梨へ移住した当初は「都落ち」という気持ちになっていました。
グラフィックデザイナーはやはり東京で勝負、田舎にいると置いていかれる。
といった気持ちがあったのです。名前が売れていたわけでもなし、自分の心の中で
作った「業界の中の私のランク」といったものに勝手にふりまわされているだけだ、
ということに次第に気がついていきました。この、「評価されること/すること」
に支配されていた気持ちが外れると価値観が大きく変わり、楽になっていきました。
山梨に移住しても仕事をくれるクライアントのありがたさをしみじみ感じ、ひとつ
ひとつの仕事に丁寧に打ち込めるようになりました。

●「考える」から「感じる」暮らしへ

 しかし、山梨へ移住して1年後、人生の大きな転機を迎えます。一緒に移住した
前夫が東京に戻りたいと言い出したのです。東京では私の仕事優先の生活を受け入れ、
私の望み通り山へ引っ越してくれた夫。しかし、皮肉にも山へきて初めて自分が
本当に望む生き方はどんな生き方なのかを考え始めたのです。しかも、私ぬきで
一人で何かを成し遂げたいと言い出したのです。こうして離婚を通じて自分の生き方
を見つめ直す日々が始まりました。森の家は静かに瞑想するのにぴったりの場所
でした。自分と向き合う中で私は「受け入れること」を感じ、もっともっと生き物
としての感受性を高める生き方をしたいと思うようになっていきます。

● 生き物としてのリズムを感じる暮らし

 自分を見つめるうちに2つのものに出会います。ひとつは「タイ古式マッサージ」
です。そしてもうひとつは「自然農」。職業病ともいえる肩こりに悩まされていた
私は東京にいる時によくタイ古式のお世話になっていました。体調を壊してから
気功、漢方などを研究してきましたが、「正しい形を目指して施術する」のでは
なく自然治癒力を引き出し、「ゆがんでいることに気づくことで自然と正しい位置
に自分で治っていく」というタイ古式(ヨガ)の考え方に感銘を受け、トレーニング
を受けました。
 同時にその頃「耕さない、肥料をやらない、草を抜かない」自然農という農法と
出会います。作物がその土地で自身の力だけで育つにまかせるというこの農法に、
タイ古式と通じる「生き物としてのリズム」を感じ、自然農を学ぶために昨年春に
山梨県北杜市に移住しました。

● 地に足ついた暮らしへ

 北杜市では自然農をやり、地域通貨「湧く湧く」に参加し、「生活クラブ」と
いう自給率アップに尽力している生協に加入し今までにない濃いコミュニティを
経験しています。今年6月には生活クラブで「おうちでタイ式講座」を開催します。
体を触れ合うことで家庭内での健康増進、思いやりの心を感じ、なにより
「体っておもしろい!」ということを知ってもらいたいです。
縦の組織ではなく横につながるゆるやかな大家族的コミュニティのなかで、
ますます「頭で考えること」より「体で感じること」を大切にする生き方から
発信できるものは何かを考えていきたいと思っています。

 

 


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