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一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!
【 第337号 】 発行日:2008年5月20日
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目次
■ 事務局長メッセージ 「『道州制』はいよいよ社会の表舞台に!」 一新塾代表理事・事務局長 森嶋伸夫 ■ 最終回!「第22期説明会&講座」
日時:2008年5月21日(水)19:30〜21:30
講師:森嶋伸夫(一新塾代表理事・事務局長)
→ http://www.isshinjuku.com/03bosu/b2_sietumei.html =======================================================
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■■■■ 事務局長メッセージ
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■■ 「 『道州制』はいよいよ社会の表舞台に! 」
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■■ 一新塾代表理事・事務局長 森嶋伸夫 「新しい道州制日本を創造するネクストリーダー養成学校」、
大前研一が1994年、一新塾創設の記者会見で語った言葉です。
生活者主権の新しい国づくりのための方法論として、中央集権に変わる
国の統治機構のオルタナティブを「道州制」という言葉で提起されました。 当時は、「道州制なんてこの日本で本当に可能なのか?」との返答が
一般的でした。
そんな時代から今日に至るまで、一新塾では、「道州制」を生活者の立場から、
ずっと議論を続けてまいりました。 13年を経た今、具体的にどのように道州制の制度設計をすべきか、
いよいよ実現に向けての具体的な議論が始まっています。 ■『道州制ビジョン懇談会』座長の江口克彦氏が一新塾に! 2007年1月、道州制の導入の検討が重要な課題となっていることを踏まえ、
道州制担当大臣の下に『道州制ビジョン懇談会』が置かれました。
2008年 3月の中間報告では、道州制導入を概ね10年後に想定してのビジョン
が示されました。
※『道州制ビジョン懇談会』サイトをご参照ください。
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/doushuu/ そして、5月15日には、一新塾に『道州制ビジョン懇談会』座長を務められて
いる江口克彦氏(PHP総合研究所社長)にお越しいただき、氏の提唱する
「地域主権型道州制」をお話いただきました。 ・中央集権体制こそ諸悪の根源
・地域主権型道州制とは何か・道州制の目的
・地域主権型道州制のメリット
・「12道州300起訴自治体」区割り私案
・地域主権型道州制の骨子・税財政
・地域主権型道州制の効能と地域の活性化
・地域主権型道州制実現の手順
・道州制ビジョン懇談会「中間報告」のポイント 当日は、様々なバックグラウンドの方々が立場を超えて、新しい国のカタチの
青写真を探究しあう絶好の機会となりました。
「質問者がいる限り私は答えます!」と、終了時間が21:30の予定のところ、
23:00まで延長いただいて、一つひとつ真剣にお答えいただきました。
■道州制議論の経緯は? さて、ここで、今日に至るまでの議論の経緯を見てみたいと思います。 1989年 大前研一『平成維新』出版。道州制を問う! 1990年 日本青年会議所の連邦制構想(8「州」 400〜500「藩」) 1996年 PHP研究所の州府構想 (12「州」257「府」) 1997年 読売新聞社の地方再編構想 (12「州」300「市」) 2000年 民主党 衆院選挙の第一の公約に『道州制』 2001年 第27次地方制度調査会で『道州制』導入を検討開始 政府の諮問機関である「地方制度調査会」は、経済財政諮問会議
(議長 小泉首相)の基本方針に基づき“道州制の導入”や
“都道府県の合併”など2年かけ検討。2003年に答申を受けて総務省は
地方自治法の改正に着手予定。
(道州制導入の本格検討は第27次が初めてだった) 2002年 首相が道州制の検討指示 小泉純一郎首相は、自民党国家戦略本部の保岡興治事務総長や
同党議員連盟「道州制を実現する会」の杉浦正健幹事長らと首相官邸で
会い、都道府県の行政区域を広域的に再編する「道州制」を国家戦略本部
で検討するよう指示した。 2003年 11月の衆議院選挙マニフェスト ◎自民党:
道州制導入の検討と北海道における道州制特区の先行展開
・将来あるべき行政の姿として道州制導入を検討
・「北海道道州制特区」の創設
・「内閣府等に担当組織を設置し2004年度中に「道州制先行プログラム」作成 ◎民主党:
道州制の導入や税財源の地方移譲を行い、民間や地域、或いは市民セクター
に任せるべきことは思い切ってそれらに任せ、量的には小さな中央政府 2004年 第28次地方制度調査会 道州制導入を本格検討へ 第28次地方制度調査会」のテーマを、都道府県を廃止したうえで十数ブロック
に再編して大幅に権限を移譲する「道州制」導入問題に絞り、本格検討を進める
方針を固めた。
(地方制度調査会が都道府県再編を主要テーマとするのは、57年に答申を提出
した第4次調査会以来、約半世紀ぶり) 2006年 第28次地方制度調査会 答申 広域自治体改革は、都道府県の問題への対応にとどまらず、国のかたちの見直し
にかかわる改革として位置づけ、国と地方双方の政府を再構築するもので、
その具体策を道州制の導入と位置づけた。 2006年 道州制特区推進法成立
この法律によって、北海道は道州制のモデルとして「道州制特区」に指定された。 ■道州制にはいろいろある! ところで、注意していただきたいのは、「道州制」には、いろいろあるという
ことです。様々な団体や人々が道州制の提案を出しています。これらは、同じ
「道州制」でも、提案された背景や目的、内容はそれぞれ違うのです。ですから、
どんな目的で誰が作っているのかをしっかりチェックする必要があります。 例えば、一新塾生有志で立ち上げた「道州制ドットコム」http://www.doshusei.com/
では、官僚の論理でも経済界の論理でもない『生活者主権の道州制』に拠って立ちます。
そして、政界・官界・財界に蔓延する利権構造の温床となっている中央集権システム
を解体し、国の持つ権限をできる限り地方に移譲し、地方が自立し、主体的に運営
される本来の地方自治を目指します。
また、地域繁栄の方程式は、地域が「補助金」を請願する代わりに、自治権を要求
することです。地域は自治権により、パイの限界のないグローバル経済と結合し
富を呼びよせ繁栄の道を歩むことが出来るのです。 ■道州制実現の鍵は「制度」より「人」! そして、私が実感していることは、道州制実現のためには、「制度」の話だけでなく、
「人」の話がより重要ではないかということです。
権限が、地域住民に近いところに降りてきたときに、果たして、自治能力を持った
人材が揃っているのかどうか?
積極的に市民参画し、政策提言し、政治や行政をチェックできる市民は
どれだけ準備されているのか。
地域経営できる地方議員や自治体職員がどれだけ準備されているかといったことです。
つまり、道州制導入が実現するかどうかの最大の鍵は、中央集権の下で「依存的市民」
となってしまった私たちが「主体的市民」へと目覚めることができるかどうか、
それが問われるのではないでしょうか。 ■国民を挙げての議論を巻き起こそう! 『道州制ビジョン懇談会』の中間報告書の中に、
「道州制の導入は国民生活に大きく関わるため、地域住民と地方自治体が主体的に
考えることが望ましい」とあります。 道州制の議論は、単なる政治イシューに留まらない、新しい国のカタチをどうするのか
という、日本の将来を決める大事な議論です。 5月15日には、一新塾の教室に、まさにその小さなモデルがここに生まれました。
ぜひ、皆さんと一緒に、この火を全国に連鎖させ、国民を挙げての議論を巻き起こして
いきましょう!
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