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一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!
【第321号】 発行日:2008年3月21日
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目次
■ 塾生活動レポート
『 伝統工芸「京友禅」の家に生まれて〜社会企業家を志して 』
一新塾第20期 廣岡 輝 氏
■ 公開講座&ワークショップ 〜東京・大阪・福岡・名古屋で開催!
誰でもできる!誰もがなれる!「市民プロデューサー」入門講座
・東京会場 3月22日(土) 13:30〜18:30【残席わずか!】
・大阪会場 3月29日(土) 13:30〜18:30
・福岡会場 3月30日(日) 13:30〜18:30
・名古屋会場(ミニWS) 3月28日(金) 19:00〜21:00
→ http://www.isshinjuku.com/04i_hassin/ev_mosikomi.html
■ 第22期説明会
「今こそ、ライフスタイル一新!」〜東京・大阪・福岡・名古屋で開催!
・東京会場 4月2日(水)19:30〜/4月5日(土)15:00〜ほか
・大阪会場 5月3日(土) 13:30〜16:00
・名古屋会場 5月4日(日) 13:30〜16:00
・福岡会場 5月5日(月祝)13:30〜16:00
→ http://www.isshinjuku.com/03bosu/b2_sietumei.html
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メルマガ読者の皆さま、こんにちは。事務局の森嶋です。
今回は、20期生の廣岡輝さんからのメッセージをご紹介いたします。
廣岡さんは京都のご出身。お父様が伝統工芸の京友禅の職人をされて
いらっしゃいます。今年の1月に京都での通信科合宿の際には、塾生有志で
工房の視察をさせていただき、お父様より、伝統工芸を継承していくための
奮闘の物語を語っていただきました。
「同じことを繰り返していても、新しいものは生まれません。日本の文様
の美しさを広めるために、いろんなことを仕掛けていきたい!」
職人としての揺るがぬ信念と、時代の風を読み取る柔軟な発想に大変
感銘を受けました。
父親の姿勢・哲学を受け継ぎ、新たなチャレンジに向け奮闘中の
廣岡さんの熱き思い、ぜひ、ご一読ください!
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■■■■ 塾生活動レポート
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■■□ 『 伝統工芸「京友禅」の家に生まれて 』
■■ 〜社会企業家を志して〜
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■□□□□□□□□□□ 一新塾 第20期 廣岡 輝
●簡単な自己紹介
私は、京都で京友禅の職人である父の元に生まれ、32年を過ごしました。
父の影響もあってか、和装ではありませんでしたが、大学を卒業後、地元の
洋装の上場したての会社に就職しました。その当時、なんとなく思っていた
ことは、「暮らしやすい社会とは、女性や子供が笑顔で暮らせる社会ではな
いか」と感じてのことでした。しかし入社した会社では、残念ながら社会貢
献感を感じることができませんでした。その後、企業の業績の問題等もあり
まして退職し、現在は、東京でメイクを通して社会貢献をする企業にて
マネジメントに従事し、会社として、外観の問題でお困りの方を元気にする
プログラム等を提供しております。
●一新塾の門を叩いた動機
一度、京都から通信科生として一新塾に入塾しようと思ったときがありました。
しかし、子供の誕生や、自身の転職の話等もあり、残念ながら実現しませんでした。
現在の仕事の関係で、東京に来ることになり、業務が少しだけ整理できたのを
機に一新塾の門を叩きました。自身が社会企業家として、社会の問題解決を
するような仕事をしたいと考えたからです。そして、一新塾で「町屋&伝統産業
再生を軸とした地域コミュニティー再生」のプロジェクトを構想することで、
私の思いはますます深まりました。
●将来的なビジョン
まだまだ勉強中で、具体的な進展はこれからですが、私自身を育てて頂いた
日本の社会、京都、父への恩返しとして、最終的には、『中間職人支援組織』
のような組織がつくれないかと思っております。
職人さんは、ものづくりはできるが、分業化されていて、マーケティング、
販売、経営の機能を有している人は非常に少ないです。父の仕事ですと、以前は、
そこを問屋などが補完していました。しかし、マーケットの環境の急激な変化
により、売上が激減する中で、問屋は、自分たちの組織の維持を優先し、本来
は重要なはずであるものづくりをする職人の多くを切り捨ててしまったのです。
今では、職人は、最盛期の50分の1になってしまい、高齢化もすすんでいる
と繊維業界の専門紙には最近掲載されていました。多くの方は、生活の維持の
為に違う職業への転進を余儀なくされてしまいました。私は、その失われてし
まったマーケティング、販売、経営の機能部分をしっかりと補完するようなNPO
組織を設立し、永続的に伝統文化を継承するような職人やアーティストを育てて
いけるような仕組みができればと思います。
具体的な取り組みとして、現在、父の工房では、少しでも日本の伝統の技術、
金彩の技術を継承したいとの思いより、技術を着物以外のものに転用して販売等
をしております。
日本の林業、農業と同じように、(1)現在の従事者の高齢化、(2)マーケット
の変化、それに伴う縮小(お金がうまく循環していない)という問題が、伝統
工芸にもあると思います。
技術の革新とともに、新たなものづくりがされるので、その過程において、
消費者の選択を得られずに伝統的な手法に基づく商品が、淘汰されることはやむ
得ない部分もあると思います。だた、それにより私たちが失うものもあるでは
ないでしょうか?ものと一緒に消えてしまう可能性のある、日本人が長い年月
をかけて培ってきたきめ細やかなものづくりの精神や芸術性は、守られるべき
ではないかと思います。歴史ある私たちの文化を大切に守りながら、日本という
国が国際社会でも貢献できることを願います。
主体的市民としては、本当に駆け出しの状態だと認識しておりますが、
一新塾で学んだ経験を活かして、具体的な行動を通して、社会の問題を解決し、
数字ではない実質的に社会的価値のある仕事をして、これからもお役に立てれば
と思います。
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