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一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!
【第287号】 発行日:2007年5月14日
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目次
■ 塾生活動レポート
『 農業で社会起業に挑む!
〜 一次産業を、かっこよくて・感動があって・稼げる3K産業に 』
一新塾第13期 宮治 勇輔 氏
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メルマガ読者の皆さま、こんにちは。事務局の森嶋です。
『この1年を人生の転機に!』
一新塾の真価は、人生の転機の決断をする前にお越しいただいてこそ、
発揮されます。
一新塾には、様々な世代やバックグラウンドの方がお越しになりますが、
一つだけ共通なことがあります。
それは、この1年を人生の転機に!と思った方が集まっているということです。
様々な理由で、現状のままではもういられず、新しいステージへ挑戦しよう
と一歩踏み出そうと思った方が集います。
だからこそ、塾生同士の志が響き合って、よりよい第二の人生を見出すために、
お互いに支援しあい、協働することによって、人生のステージが一段進化を
果すということが、頻繁に起こっています。
人生の舵取りの節目に、一新塾の同志の力と、これまでの蓄積の知恵がきっと
お役に立てると思います。
人生の転機を迎えられている方にとっては、大変ご多忙な日々を送られて
いらっしゃると思います。しかし、そうした時こそ、一新塾の出番です。
志を果たすための道を見出し、前進するために出来る限りのご支援をさせて
いただきたいと思っています。
2006年9月に「株式会社みやじ豚」を起業された、 第13期生の宮治勇輔さんも
一新塾で転機を迎えたお一人です。
宮治さんからメッセージをいただきました!
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■■■■ 塾生起業レポート
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■■ 『 農業で社会起業に挑む! 』
■■ 〜 一次産業を、かっこよくて・感動があって・稼げる3K産業に 〜
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■ 株式会社みやじ豚 代表取締役 一新塾第13期 宮治 勇輔
「お前のやっていることは農業じゃねぇ」
実家に戻ってはじめの半年は、父にこんなことを言われていた。
一次産業を、生産から消費者の口に届けるまでを農家が一貫して
プロデュースする産業にすることを決意し、2年前の6月に勤めていた会社を
辞めて実家に戻った。
実家は全国平均規模の半分にも満たない湘南は藤沢市の小さな養豚農家。
構想は会社勤めの頃から父に話をしていた。だが、その都度、「地に足が
ついていない。」「お前の言っていることは理想論だ。」と、とりあって
くれなかった。だが、自分の決意が本物になったからか、「そこまで言う
なら勝手にやれ」と認めてくれた瞬間があったのだ。情熱は人を動かす。
実家に戻り僕が始めたことは、メールニュースの発行と、バーベキュー(BBQ)
イベントの開催だった。
学生の頃に友人を集めて開催したBBQの時に、「こんなにうまい豚肉は
食べたことがない」と感動してくれた友人の言葉が支えだった。毎月やる
ごとに、口コミでお客さんの数が増えていった。BBQ参加者から続々届く、
「おいしかった!」「楽しかった!」の声。プリントアウトして父に見せると、
今まで見たこともない顔で、「嬉しい」と喜んだ。父の喜ぶ姿を見て確信した。
確かに今は農業とはいえないが、いつかきっと消費者の口に届けるところまで
を農業とする時代が来る。
●「株式会社みやじ豚」として新たなステージへ
冬は寒いからBBQは難しいなと思った。
メールニュースに東京の素敵なレストランでイベントしたいと書いてみると、
「だったら、うちでやりませんか?」とレストランのオーナーから声をかけて
いただいた。イベントには様々な人が集まる。飲食店経営者、卸会社の社長、
みやじ豚のファンになってくれる人は家でも食べたいと買ってくれるし、
懇意にしている店でも食べたいとレストランを紹介してくれた。
父もすっかりその気になり、「いつ、会社化するんだ?」と待ち遠しいよう
だった。2006年9月、株式会社みやじ豚として、実家の養豚業は新たなステージに
進むことになった。
実は深い考えもなく情熱だけが先走り、”はじめの一歩”と思って始めた
BBQだった。だが面白いもので、やってみるとBBQを軸とした新しい一次産業の
モデルが見えてきた。
東北や九州など地方都市における農業の成功事例は主に2パターン。
地域ぐるみで単品種大量生産する農作物から多種多様な加工品を開発するか、
広大な土地を活用し直売所やレストランを併設、大きな駐車場を用意して
集客するかのいずれかだ。湘南地域は多品種少量生産だし広大な土地もなく、
どちらの成功事例も活用できない。BBQが中心となって農家から食品加工会社、
卸会社、飲食店経営者、料理家、消費者が集まるコミュニティが形成される
ことで、顧客接点・販路拡大・商品開発の足がかりができる。「一次産業を、
かっこよくて・感動があって・稼げる3K産業に。」をスローガンに、様々な
活動を行っているが、農業の活性化と地域の活性化を同時に実現するモデルを
湘南に創るという形で、徐々に具体化されてきた。
● 一新塾で学んだこと
一新塾との出会いは、2002年の9月。実家に戻る決意を固めた当初で、
起業に備えてビジネススクールに通うことを考えていた。だが、どのビジネス
スクールも経営スキルを教えて、集まった仲間と議論をするだけという印象で、
何か物足りなさを感じていた。毎朝ビジネス書を読みあさっていたので、
わざわざビジネススクールに通ってまで同じような事を勉強するのでは意味が
ないと感じたのだ。そんな時、一新塾の募集が僕の目にとまった。
講義はあるにしても、自らプロジェクトを立ち上げて仲間を募ることができ、
夢の実現に向けて行動する人を様々な点で支援してくれるという一新塾の方針に、
「これだっ!」と思った。
また、最近ようやく「社会起業家」が注目されはじめたが、一新塾では
2002年当時から社会起業家コースとして、社会起業を目指す人向けのプログラム
が用意されていた。「社会起業家」という言葉は当時非常に珍しく、いち早く
社会起業モデルを提唱していた一新塾の考えに惹かれたのだった。一新塾の
講師陣は現場の第一線で活躍する方ばかり。実体験に基づく話は本当に面白かっ
たし勉強になった。僕はすぐに関西へ転勤となり、週末を活用して一新塾大阪を
立ち上げることになるのだが、それもいい経験になった。
自分の想いを確固たるものし、お金と時間を投資して行動に移したら粘り
強く決してあきらめない。目の前の機会を自分のやりたいことに、そして社会
をより良くするために、事業化する手法と社会起業家としての志を、一新塾で
知らず知らずのうちに学んでいたのだった。
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