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一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!
【第282号】 発行日:2007年4月25日
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目次
■ 塾生活動レポート
『 バングラデッシュ視察記 』 一新塾第19期 網野俊広 氏
■ 第20期 説明会『 この1年で人生を変える!社会を変える! 』
東京 (5/2,6,9,12,16)・大阪(5/3)・名古屋(5/4)
→ http://www.isshinjuku.com/03bosu/b2_sietumei.html
■ 5月の公開講座&問題解決ミニワークショップご紹介
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メルマガ読者の皆さま、こんにちは。事務局の森嶋です。
新橋で歌謡曲バーを経営する起業家の網野俊広さんは、これからの人生は
“社会貢献”に力を注ぎたい!と一新塾第19期に入塾をされました。
2007年1月、非電化製品を発明し、モンゴルの遊牧民の問題解決に身を投じて
奮闘している発明起業家の藤村靖之さんが一新塾で講義をされました。
「事業の多くが社会を変えるに至らないのはビジネスモデルの発明がないから!」
そして、網野さんは、ご自身が温めていた「世界の貧困状況の緩和」をテーマ
としたプロジェクトチームの旗揚げを決意、一新塾で仲間を募って
『ウィン・ウィンビジネスモデルの実現』プロジェクトをスタートさせました。
現在、チームメンバーとともに、新しいフェアトレード商品の開発を検討中です。
ベンチャースピリットで、網野さんは、早速、現場視察で世界を飛び回っています。
3月11日から3月17日までバングラデッシュを視察。
そして、現在はカンボジアを視察中です!
今回は網野さんからいただいた「バングラデッシュ視察記」をお届けします。
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■■■■ 塾生活動レポート
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■■ 『 バングラデッシュ視察記 』
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■□ 一新塾第19期 網野 俊広
ビジョンとして、世界の貧困状況の緩和を目指すという大きなテーマを持ち
つつ、その舞台としてターゲットをバングラデッシュに置いて、視察に行って
きたが、現状は思っていた通り、なかなか厳しいものであった。
●コックスバザールの農村を訪れて
まずはバングラデッシュ南部のコックスバザールという地域にある農村を
訪れたが、農村というのに農業を営んではいなかった。ではどんな産業に依存
しているかといえば漁業である。その漁業も天候に左右されるため、今年は
不調で、あまり収入にはならなかったとのこと。
なぜ農業をしないのかと問いかけると、農村の人々自身は土地を所有して
いなく、地主が土地を持っていて、彼らには農耕の技術がないため土地を貸して
くれないらしい。土地が借りれないと農耕技術を磨ける訳もなく、悪循環である。
では他に収入の手段はというとバングラデッシュの名物であり、日本の人力車
からきたリキシャという乗り物で僅かな収入を得たり、近くの小さな商店で働い
てしのいでいる。手芸品を作っている状況を見たが、それらは販売するのでは
なく、自分たちで使うものであり収入の糧にはなっていなかった。
要は収入の源となる産業がないのである。マイクロクレジットから融資を受け
ている人々もいたが、借金は、壊れた漁船の修理をしたりするのに消えていくなど、
根本の貧困解消にはなっていない印象を受けた。
教育については全児童の5%が小学校にかよい、中学まで行けるのは2%との
こと。これでは高収入の仕事に就くことは難しい。面白かったことに、貧困の中
で、村人達の表情はおおむね明るかった。
●ダッカの都市部を訪れて
次に都市部のダッカに移り、貧困状況を観察したが、スラムが点在し、
ストリートチルドレンやベガー(乞食)の人々が街を徘徊していた。政府に、福祉
にまわすお金がないため、様々な理由から、社会からドロップアウトした人達に
最低限の保障ができないのである。
また一般家庭に招かれて、子供が使用人として普通に働かされているのを見て、
ショックを受けた。基本的人権という観念もこの国にはあまりなさそうである。
都市部における産業として、製造業はなにがあるか探ってみたが、被服の分野
は発達していて、欧米に輸出をしているが、他には目立った製造業種が無ない。
この国にはせっかくマンパワーが溢れているのに、それを生かす産業が無い!
日本でいうレンタルビデオ屋も無いし、24時間営業のコンビニもない。逆に
いうと産業が勃興する分野はいくらでも有り、起業するネタは多そうである。
貧困の根本原因を考えた場合、様々な要因があり、大元は政府の未熟さがある。
政策技術が無く、汚職も頻繁に見られた。現在、暫定政権が作られ、良くなろうと
している。今までの機能していなかった政府の元では、起業するにもワイロを
求められたりして、産業の発達をはばんでいた。人々の生活も良くならず、
子供たちの教育にお金をまわせず、従って高収入の仕事にも就けていない悪循環
がある。
● 私たちの挑戦は続く
では解決策はなにか。私たちチームが、上に挙げた貧困原因の全てを解決する
ことはもちろんできない。私たちができそうな事は、やはり少しでも産業の分野
で貢献していくことである。
今回のバングラデッシュ視察で、現地の感触は掴めたが、課題もたくさん
見つかった。オリジナリティのある付加価値を持ったフェアトレードとしての
取り扱い品目が見つからず、信頼できる現地の窓口企業も決めるまでには至ら
なかった。やるべき事は多そうである。
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