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        一新塾ニュース〜市民力で社会一新!
         【第259号】 発行日:2006年10月2日
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目次
■卒塾生より起業レポート 
   『ブラジル武者修行の旅〜語学スクール起業に向けて 』
                          一新塾第16期 松井 一哲 氏=========================================================

メルマガ読者の皆さま、こんにちは。事務局の森嶋です。
先日、地元の浜松市での多文化共生を目指し、語学スクールの立上げにチャレンジ
されている第16期生の松井一哲さんが、一新塾を訪ねてくださいました。
今年5月に一新塾を卒塾後、語学スクール起業のヒントを得に、ブラジルを中心に
南米へ“武者修行”の旅を敢行されたとのことで、業務を終えて23時から居酒屋
に繰り出しました。
旅行での体験と今後の展望をなど、熱い熱い思いを語っていただきましたが、
その一端を今回は皆様にもお届けさせていただきます。

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■■  卒塾生からのメッセージ 
■                           

□       ブラジル武者修行の旅
□            〜語学スクール起業に向けて〜
 
                        一新塾第16期生 松井 一哲

  私の住む浜松市は日本で最も多くブラジル人が居住し、その他にも非常に多く
の外国人が住む街として知られています。私は約10年前から地域在住外国人
との交流を通したまちづくりをテーマに、地域で様々な活動を続けてきました。

一新塾在籍中は、地域に多く住んでいる外国人の言語を学べる講座や、海外
の恵まれない子供達への支援等を中心に据え、自分の活動を発展させて何とか
事業化できないだろうかと道を模索していました。

●事業化のヒントを求めてブラジルへ!

そして今年5月の一新塾16期修了を機に、約3ヶ月間ブラジルをはじめと
する南米へ旅行に行ってきました。自分のプロジェクト進展のため、日系ブラ
ジル人の母国での様子を知りたい、もっとポルトガル語を勉強したい等といっ
たことに加え、実は私の日系ブラジル人の友人で、日本から帰国後英語を中心
とする語学学校を起業し大成功している人がいて、一つには彼の学校を視察し、
ヒントをつかみたいという目的もありました。

●150校の英会話スクールを立ち上げたM社長

英会話スクールを立ち上げたM社長、ブラジル各地に150校!もの学校を
持っています。アメリカとカナダにも1校ずつあり日本にも進出したいとか。
彼の家も大きいです。かつて日本で働いていたブラジル人が、成功して社長に
なっているのは凄いですね。

  M社長は日本でも英語の先生をしていました。
ブラジル人なのに英語が非常にうまい。日本で日本人相手にいろんな教え方を
試してみて、独自のメソッドを編み出したのだそうです。彼は私の最初のポルト
ガル語の先生でもありました。彼の授業はとても楽しく分かりやすかったです。
私が作った「2時間で話せるインドネシア語」も、実は彼のメソッドの影響を
非常に強く受けています。

●M社長のメソッド

  ブラジルでは2週間くらい彼の学校に入って、英語をポルトガル語で習う、
という貴重な経験ができました(笑)。 簡単に言うと、彼のメソドは以下の
ような感じです。

従来の学習法では、例えば「今日は形容詞の比較級、次回は動名詞、
再来週は仮定法・・・」と、以前にやったことは忘れてしまって身に付きま
せん。英語の全体像も見えてきません。

彼のやり方では文法項目ごとではなく、よく使う表現、自己紹介などから
始まって毎回今までに習った表現を使いながら新しい語彙や構文などの内容
を増やしていくので、以前に習ったことも忘れず早くマスターできるとのこと
です。

●不可能を可能にする
  ブラジル人は飽きっぽく、楽しくてすぐに話せるようにならないと勉強を
やめてしまう人が多いそうです。またブラジルでは語学学校を選ぶ時に
メソッド、どんな教え方をするか、をすごく重要視するのだそうです。日本
ではCMのイメージや外国人講師がいるかとかで英会話スクールを選んだり
しがちですが、大違いです。あちらでは、ネイティブの講師はほとんどいません。
ブラジル人がブラジル人に英語を教えています。

  彼のメソッドがうけて、7年くらいの間にブラジル各地にフランチャイズ形式
で150校もの学校が建ち、今も月イチペースで増加中だそうです。
フランチャイズで起業するために授業を受けている生徒もいました。

  M社長に事業成功の秘訣を聞いてみました。「特に秘訣はないが、私は一生
懸命働いた。私には不可能を可能にするファイティングスピリットがある。
自分自身に『できない』は許さないことにしている。日本やアメリカに住んだ
経験から、日本人の勤勉さやアメリカ人のビジネスの姿勢など、各国の良い所
だけをまねした。」 だいたいこんな感じだったと思います。

●語学スクール立ち上げと、その先に目指すもの!

  私もM社長にならい、速く楽しく学べる語学スクールを立ち上げられたらと
思っています。なるべく多くの外国人に積極的にボランティアのアシスタント
として参加してもらい、地域に住む外国人の言葉を速くかつ楽しく覚えられれ
ば、そこから交流が広がります。また例えば、外国人の子供が学校で授業に
ついて行けず問題になっていますが、語学ができれば外国人児童への学習支援
も容易になるのではないでしょうか。日本人と外国人がお互いに助け合うこと
ができる地域づくりを目指したいです。

さらには、これを機会に多くの人が全世界に目を向け、世界各地で起こって
いる様々な問題を身近に感じ、援助の手を差し伸べられるようになればと
思っています。



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