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一新塾ニュース 〜今のニッポンを変えろ!
【第183号】 発行日:2005年4月26日
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▼目次
■『一新塾で定年後の夢実現を目指す』浅野勝吾氏(第15期生)
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メルマガ読者の皆さま、こんにちは。事務局の森嶋です。
先日4月24日に一新塾のOBOG現役生交流会を開催いたし
ました。 「一縁一新」と題し、主体的市民元年のキックオフです!
“主体的市民”塾生・卒塾生がどう協働していくかについて、 起業
で社会変革に挑戦されているOBOGをパネラーに議論を展開!
また、プロジェクトオークションでは、12チームのバトルが繰り
広げられ、 90名の会場から、ヒト・モノ・カネ・情報の支援を
募りあいました! また、一新塾出身の国会議員、地方議員の方にも
駆けつけていただきました。 本気の旗を揚げた人に相互に支援し
あう風土が着々と根付いてきています。
今回は、第15期で社会起業のプロジェクト活動をスタートさせた
浅野勝吾さん にご登場いただきます。
一新塾生の活動レポート■□□■□■ ■■■□□■□■ ■■■
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一新塾で定年後の夢実現を目指す
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■■■□□■□■ ■■■□ 第15期社会起業コース 浅野 勝吾
●QOLが低い日本
日本は世界第2位の経済大国でありながら、生き甲斐、健康、
安心などの 人間の本源的ウオンツが充足されておらず、西洋
先進国に比べてQOL(Quality of Life:生活の質)が劣っていると
いわれて久しくなります。
世界に例の無いスピードで″高齢化が進み、熟年世代が大幅に
増加する社会 が目前に迫っているだけに、熟年者が生き甲斐
とゆとりの持てる施策、安全・安心で快適な生活を保証する施策
の発動が喫緊の課題となっております。
●コンシェルジェサービス
施策の一つとして、かゆいところに手が届く生活直結型の
コンシェルジェ サービス産業を増やそうという試みがなされて
おり、介護タクシー、癒し、サービス、健康食品・飲料等の産業が
伸びております。
●自然の活用
私は、このような本源的ウオンツを充足するもう一つの方法として、
「自然の活用」が有効ではないかと考えます。
古来より、日本人は自然を崇拝し、常に自然と一体で、自然の恵み
を多分に受けてきていたのですが、戦後は、半ば強制的に自然との
関係を断ち切り、わき目もふらず経済活動に邁進してしまいました。
社会が成熟した今こそ、「自然活用」の復活が人間の本源的ウオンツ
を充足させ、QOL向上を図り、日本の伝統文化を回復させる手段と
なり得るのではな いかと考えます。
●炭焼きキット
そこで、自然活用のツールとして、極めてローテクである炭焼窯と
雪室を地域活性化の手段として活用できないかと考えました。
燃料としての炭焼きであれば多分、中国などの安い炭にかなわない
でしょう。
しかし燃料としての炭焼きではなく、
炭を焼くための窯を皆で作る
→その窯を使って皆で炭焼きをする
→自分たちの作った炭でコミュニティ・ビジネスを立ち上げ
炭製品を
製作する
というサイクルが回せれば、地域資源を有効に活用した地域おこし
のツールになるのではないかと思います。
又、炭を焼くということは山の木を切る(間伐)という行為を伴い
ますから、人の意識は自ずと地域の森林再生・里山再生の方に向き、
循環型社会構築にも繋がります。
●雪室キット
雪室も同様です。雪という自然エネルギを活用して貯蔵庫を作り、
夏場ま で融けない工夫を安価に出来れば、地域野菜や特産物を
貯蔵し、コミュニティ・ビジネスを立ち上げて加工することに
よって地域ブランド品を生み出すことも可能です。何より地域の
人々がコミュニティを作って共同で作業を行うことが、地域内で
の人の結びつきや生き甲斐創出につながると思います。
北海道、新潟などの雪の多い地域では町ぐるみ、村ぐるみで大きな
雪室を設置している所もありますが、私は、数人規模の小型の雪室
を使ってコミュニティの再生が出来ないかと考えております。
●炭焼きはノウハウのカタマリ
このような仮説の成否のカギは、炭焼窯、雪室を誰でも扱える
ようなキットとして開発できるかです。特に炭焼きは大変な
ノウハウのカタマリであり、玄人でもその日によって出来、不出来
があるといわれるほどです。
投入する原木の種類、乾燥度合い、気温、風量、風向きなどが
その時々によって全て異なることがその理由だと思われます。
●キットの開発
私は炭焼き、雪室ということに関しては全くの素人です。
38年間の会社生活ではどちらかというと新規の分野を担当する
ことが多く、新しいことに挑戦するのが苦にならないたちでは
ありますが、何しろ企業のエンジニアであった私に炭焼きキット
や雪室キットが本当に設計できるのかは不安でした。
●一新塾とのつながり
定年まで3ヶ月余り残してこのような定年後の構想を考えていた
時に、たまたまインターネットで一新塾創立10周年記念での
大前研一氏の講演会を知ったのです。大前研一氏のことは以前
から興味を持ち、氏の著書はほとんど読んでおり、同感する事が
多かったものですからすぐ講演会に申し込みました。
これが一新塾との最初の繋がりです。
●一新塾入塾
私は、定年後のささやかな生き甲斐にしようと考えていたこの
アイデアが 実現可能なものかどうか、多様な視点からたたいて
もらう目的で入塾しました。
当初は炭焼き、雪室という、若者にとってはほとんど馴染みの
無いテーマだけに戸惑いも大きく、共感者は少なかったのですが、
何回かのプレゼンテーションを実施しているうちに一緒に実行
したいというメンバーが現れ、活動チームが結成されるに至り
ました。
自然、自然エネルギー、QOL、日本文化、スローライフなどに興味
を示している若者達(大学生含む)ばかりで、自治体へのプレゼン
テーション、炭焼き体験など積極的に活動を推進しております。
●一新塾での問題解決法
一新塾では問題解決に当り、「ゼロベース思考」、「仮説思考」、
「現場 主義」という一新塾特有の方法を駆使し、
「タコ壺思考からの脱却」を目指します。
又、チーム活動を重視し、チーム内での異質がぶつかり合う
切磋琢磨の中から新たな創造を生み出します。仮説思考で“壁”
を先に予測し、チームのコラボレーションによってPLAN・DO・SEE
サイクルを絶え間なく回して解決を図る姿勢が貫かれております
ので、常に背中を押される感じでプロジェクトが推進されるのが
何とも心強く感じられます。
●自由演技
入塾から5ヶ月経過し、活動もまだ緒に就いたばかりで本格的活動
はこれからということになりますが、私にとりましては、今までの
会社生活が「規定演技」だとすれば、これからは規則に縛られず
に自由に伸び伸びと演技できる
「自由演技」の期間ではないかと
勝手に考え、これからはサラリーマンではなく個人事業を、企業へ
の貢献ではなく地域への貢献をしたいと考えております。
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