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一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!
【第174号】 発行日:2005年2月24日
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▼目次
■『韓国・ソウルの試み』 片岡勝(一新塾代表理事)
■ イベントのお知らせ
(1)「一新塾入門ワークショップ〜新しい社会の問題解決手法を体験!」
【 東京 】2月26日(土)13:30〜18:00
【名古屋】3月19日(土)13:30〜18:00
【 大阪 】3月20日(日)13:30〜18:00
(2)「『政策担当秘書』へのご招待!」4月15日(金)19:30〜21:30
→ http://www.isshinjuku.com/04i_hassin/ev_mosikomi.htmll
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皆さま、こんにちは。事務局の森嶋です。
ソウルの街を歩くと川辺で大工事をしているのを目にします。
道路で蓋をしていた川を元の自然の川に復元し、水辺からの都市再生、
環境改善を目指す『清溪川(チョンゲチョン)復元事業』です。
今回は、片岡さんから韓国現場視察報告の第2弾をお届けします。
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『韓国・ソウルの試み』 片岡勝(一新塾代表理事)
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私はNPO・一新塾という政策学校の代表のひとりを勤めているのだが、
そこで21人の団を組み、2月にソウルを訪ねた。韓国の政経フォーラムの
招きで、政治、経済、マスコミ分野の人々と交流した。
いくつもの韓国の進んだ側面を見ることになるのだが、そのひとつがソウル
の中心を横断する清渓川の開発だ。かっての生活の川が都市化と共に道路に
なり、高架がかかる。これをソウル市民の散歩道にしようと言う市長の公約
の実現だ。当初、市民からは交通渋滞が起こるという批判が強く出された。
これをバスレーンなどの交通体系の見直しでクリアーする。「急ぐならバスで」
が常識となっていた。高速道路もひとりで乗用車に乗っていると有料になる。
心配された交通渋滞はなく、今年の秋には市民の清い川の散歩道が完成する
という。
団のメンバーのひとりが「日本でこれだけの工事をやったら400億円では
収まるまい」と言っていた。私は来週には再度、韓国を訪ねる。麗水(ヨス)
で開かれる特区の説明会に招かれたものだ。日本での講演がなければそのまま
韓国を旅行していたいところだが、最近、講演依頼が多く、中国や韓国と
日本の間を行ったり来りしている。本当に近くて、日本の中を旅行している
のと変わらない。特区では学校の建設に協力してくれと言う。建設費を聞い
たら坪8万円。日本と比べずいぶんと安い。だから、きっと400億円弱で
清渓川の大工事もできてしまうのだろうと納得した。
団での訪問のため、バスでの移動になったのだが、運転手が停車して長時
間待つときに「エンジンを止めて良いか」と聞く。2月のソウルは寒い。
気になって聞くと「環境に貢献するためだ」と言う。『ソウルを森の町』に
という市長のスローガンが浸透しているようだ。団一同OKを出してコート
の襟を閉めた。
最後にもうひとつ一本とられた話。ソウルの市議会の議長など市議会議員
との昼食会があった。そこで議員定数の話になった。人口1000万人を
超えるソウルには100人の議員がいる。東京都と似たような人口で似たよう
な議員定数だ。清渓川開発のような大工事を議員定数削減でもしたらどうだ?
と訊ねた。アメリカでは名を知られた町でも10人程度のところが多い。
多いところでも40人という。しかも給料も安い。議員はボランテイアとい
う感覚が強い。ソウル市もそうだった。給料が年収で300万円程度で
2000万円近い都議会とは比較しようもない。ボランテイアで通訳をして
くれた韓国のサラリーマンに聞くと「私より安い」と言う。一人の新人議員が
「この給料ではやっていけないので来期は立候補しないつもりだ」と真顔で
発言し、別の議員は「金持ちしか議員をできないのも問題」と、このテーマ
で盛り上がった。ここでも「日本は負けている」と思った。
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