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      一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!
      【第130号】 発行日:2004年5月4日
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【目次】
 ●一新塾10周年記念シンポジウム・レポート
 「社会起業家パネルディスカッション」安井章員氏(第11・13期生)

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皆さま、こんにちは、事務局の森嶋です。
4月24日の10周年記念“プレ”イベントは、お蔭さまで225名の皆様に
お越しいただき大盛況!素晴らしい場が生まれました。
同じ理念でつながり切磋琢磨してきたからこそ生まれたこの場。
主体的市民の輪が大きく広がっていく可能性を感じさせていただきました。
今回は社会起業家シンポジウムのパネラーの安井章員氏からのレポートです。
      
■■■ 一新塾10周年記念シンポジウム・レポート(1) ■■■
      「社会起業家パネルディスカッション」

              

「パネリストの体験を通して」
一新塾第11・13期生  NPO法人ASK−NET 安井 章員
  
 4月24日、東京都大田区の産業プラザにて、一新塾10周年記念シンポジ
ウム「市民が変える!社会が変わる!」が行われた。一新塾出身政治家の
メッセージ、社会起業家パネルディスカッション、塾生プロジェクト公開オー
クションの3部構成となっていた。私は実行委員として運営のお手伝いをさ
せていただくとともに、社会起業家パネルディスカッションにパネリストの
一人として出演させていただいた。当日は塾生・OBの他、一般市民の参加
者も多く、200名を越す盛況となった。

 社会起業家パネルディスカッションのコーディネーターは、一新塾理事で
全国フィルムコミッション連絡協議会専務理事を務める前澤哲爾氏。パネリ
ストは一新塾代表理事で市民バンク代表の片岡勝氏、一新塾OBでオーガニック
日本酒の育成普及を進めている村松茂夫氏、一新塾OBで年金保養施設「グリー
ンピア土佐横波」の改革に取り組んだ深田智之氏、一新塾現役生で舞台芸術の
実演家をとりまく環境をよくする活動に取り組んでいる福井恵子氏だった。

 片岡氏からは、社会起業家の意義についてのコメントがあった。現在行政は
多様化した社会的なニーズに対応した社会サービスすべてを担うことはできな
い状況にあり、社会起業家は、新しい社会サービスを創出して社会的ニーズに
応えていく。従来の霞ヶ関が号令をかけるようなやり方はすでに破綻しており、
一人一人の市民がその気づきに基づいて社会サービスを創出することで社会を
担っていく。そして肥大化したシステムの見直しが起こってくる。邪魔になっ
た旧制度、法律を政治の力によって変えていくのだ。そういう改革を加速しな
ければ、将来の日本は暗く、面白みのない社会になってしまう。


 村松氏は、日本酒の原料である米が農薬と化学肥料漬けになっていることに
危機感を抱き、オーガニック米とそれを原料とした日本酒を増やすことに取り
組んでいることについて語った。

 深田氏は、グリーンピアの再建に取り組んだ経験を語った。グリーンピアな
どの施設は、建設時には国等の補助があり、自治体の負担がほとんどないが、
運営費は全額自治体の負担となる。そうして「お荷物」となっている施設がた
くさんある。それを地域のプラットフォームとして、運営のやり方を変えるこ
とで地域のためになる施設に生まれ変わらせることができる、という。

 福井氏は低所得で保証のないところで生きている人の多い舞台芸術家の現状
を語り、それを改善するために進めているさまざまなプロジェクトについて語っ
た。現在日本には芸術をはかる指標はほとんどなく、芸術は政策の対象外にお
かれている。そんな現状に一石を投じ、芸術文化を日本の中で成熟させていき
たい、という。

 私からは、ASK-NETの活動の概要を紹介した。サマーセミナーとの出会いを
きっかけにASK-NETが立ち上がったこと、サマーセミナーを普段の授業へ展開
する試みとして市民講師ナビ事業をはじめたこと、市民講師ナビ事業の到達点な
どについて語った。また、子どもたちの夢を育むために、生き方のモデルと
なる多様な大人像を子どもたちに見せていくことが必要だ、それを実現するの
が「市民参加の教育づくり」だということを述べた。そして、市民参加の教育
づくりのモデルを愛知で確立し、日本全国へ広めていきたいという話をした。

 多くの人が興味を持って話を聴いてくれていることが感じられた。その後の
懇親会で、話を聞きに来てくれた人もいた。私たちASK-NETの活動が、社会的
に求められていることを実感できた。また、さまざまな分野で新しい社会サー
ビス創出に取り組んでいる社会起業家の話を聞き、自分のフィールドでこれか
らもがんばっていこうという思いを新たにした。                     
                            《転載歓迎!》
    



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