一新塾ニュース 第36号 発行日:2001年9月18日 「イベントを終えて−会議についての若干の着意事項−」 多田正幸(一新塾第8期生) 2001年8月25日(土)、「会社をやめないで選挙に出ようキャンペーン」が無事終了しました。当日は有料参加者47名、マスコミ取材2社(共同通信、北海道新聞)が来場し、スタッフ等を含めれば延べ約65人が集う中でイベントを成功裏に終わらせることができました。次のアクションなり政策提言なりにつながる建設的な提案なども出て、いいイベントになったと思います。 今回のイベントに際して、私は実行委員会のまとめ役を勤めさせていただきました。最も気を配ったのが、グループ内の意思の疎通と決定をいかに行っていくかでした。メーリングリストなども活用しましたが、やはり決定的に重要だったのは当事者同士が顔を合わせる会議でした。 仕事や家事で忙しい各メンバーが貴重な時間を割いて集うのですから、何とか有意義な話し合いの場にしなければならなかった。その際に役立ったのが、私が陸上自衛官として幕僚活動をしていたときに教えられた会議についてのいくつかの着意事項でした。この場を借りて紹介させていただきます。 1 まず、会議は、関係者が一堂に会して、 (1) 企図の伝達 (2) 情報の交換 (3) 相互の調整 (4) 特定の議題について討議・決定する目的で行う。 2 会議の準備にあたっては、以下の事項を検討する必要がある。 (1) 目的 (2) 会議以外の方法で会議と同様の目的を達成できる可能性の有無 (3) 会議の時期、会議に使用できる時間 (4) 場所の有無及び適否 (5) 必要な資料と、その準備の可能性の有無 (6) 適任な参集者の集合の可能性の有無 3 会議の実施にあたっては (1) 主宰者は、目的に応じた適切な議題を提示して、秩序正しく会議を 進行する。また、妥当な結論を導き出せるよう自らの腹案を準備することが必要である。 (2) 参集者は、互いに他の発言内容を正しく理解するとともに、 会議の目的達成に寄与する建設的な意見を簡明に述べる。 文章にすると当たり前のことですが、当たり前のことを当たり前に行うのは意外に難しいことです。また、当たり前のことでも意識的に行うことによって、新しい発見が得られることもあるのです。 イベント開催までの約3ヶ月の準備期間の中、主なもの7回、講義後の短い時間を使ったものや事務局との調整を加えればかなりの数の会議を行いました。もちろん、私の不手際や準備不足で、満足の行く結果が出なかった 場合もありましたが、それなりに有意義な会議を積み重ねることができたと思います。何より、各メンバーが持つ多様な経験やスキルに基づく、多角的な意見や提案が飛び交い楽しかった。 イベントの議論の中で、作家の石川好氏が、「地方議会は知恵の集団たれ」と発言していましたが、その縮図が身近に見られた気がしました。 私は昨年末に陸上自衛隊を退官し、民間の方々との共同作業はこれが初めてでしたので、楽しみであると同時に不安もありました。しかし、自分が得てきたスキルのひとつが有効に使えたことは今後の自信になりました。 今回のイベントは私個人にとっても次につながる意義深いものであった と思います。 ■編集室より 多田さん、大成功のイベント、おつかれ様でした! 舞台裏では、陸上自衛官時代に身につけた「会議の着意事項」が大きな力を 発揮していたのですね。なるほど、この方法をとれば、目的からぶれることを 予防できます。 今回のイベントは地方自治チームにとって大いなる一歩でした。 今後の活動大いに期待しています! (森嶋) |
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