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        一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!
         【第324号】 発行日:2008年4月10日
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目次
■ 塾生活動レポート

『NPO法人ほったらかし畑「再耕の結」を設立!』
                      一新塾第20期  藤本 好彦 氏

■ 2008年5月25日開講、第22期説明会

   「組織のミッションから個人のミッションへ!」
               〜東京・大阪・名古屋・福岡で開催!

 ・東京会場  4月12日(土)/4月16日(水)ほか
 ・大阪会場  5月3日 (土)13:30〜16:00
 ・名古屋会場 5月4日 (日)13:30〜16:00
 ・福岡会場 5月5日(月祝)13:30〜16:00
  → http://www.isshinjuku.com/03bosu/b2_sietumei.html

■ 公開講座&ワークショップ

(1)「北海道米「幻の米」おぼろづき誕生物語〜次世代農業と地域振興」
     講師:阿部義一氏(美唄市議会議員・農家)
     日時:2008年4月11日(金)19:30〜21:30
(2)「ローカル鉄道とまちづくり〜“ぬれ煎餅”で再生した銚子電鉄!」
     講師:向後功作氏(一新塾第18期生・銚子電鉄 鉄道部次長)
     日時:2008年4月14日(月)19:30〜21:30
http://www.isshinjuku.com/04i_hassin/ev_mosikomi.html

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メルマガ読者の皆さま、こんにちは。事務局の森嶋です。
先週末に、久しぶりに前佐賀市長の木下敏之さんとお会いし昼食を
ご一緒させていただきました。

昨年8月には、木下さんに一新塾にお越しいただき、佐賀市「電子自治体」
改革で、基幹系システムを刷新し、ダウンサイジングに成功させ、大幅な
コストダウンを実現したことをレクチャーいただきました。

この木下さんの改革は、日本のIT業界を震撼させました。
なぜなら、佐賀市の要望が、業界の常識をくつがえす「オープン型」の
基幹システムであったこと、そして、この要望に唯一こたえ、国内の
有力企業を抑え受注したのが韓国サムスンSDS社であったからです。
既得権に縛られず閉塞した社会に風穴を開けるできごとでした。

現在、木下さんは、夕張再生のために興味深い取り組みをスタートさせました。
財政破綻した夕張市と共に破綻した夕張市民病院を応援する日本初の
社会貢献メルマガ『夕張市立総合病院を引継いだ「夕張希望の杜」の毎日』です。
夕張のみでなく日本の医療再生のヒントがここに詰まっていると思います。
ぜひ、ご覧ください!
http://www.kinoshita-toshiyuki.net/newsletter.html


さて、今回は山梨県南アルプス市で「すもも栽培」の農家を営む28歳の
藤本好彦さんからメッセージをいただきました。藤本さんは毎週、南アルプス市
からバスで東京の一新塾教室に通い、この度、一新塾の仲間とともにNPO法人
「ほったらかし畑「再耕の結」」を立ち上げました。

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■■■■  塾生活動レポート
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■■    『 NPO法人ほったらかし畑「再耕の結」を設立!』
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□□□□□□□□□□□          一新塾第20期  藤本好彦                             

 私が「百姓になりたい」と考えるようになったのは小学校3,4年生の時の
ことです。私は3人家族で、お尻に荷物を背負っているときから、食事以外は
祖父の後をずっとついて歩いていました。母方の祖父母がそのきっかけを与え
てくれたと今でも感謝しています。

 祖父は卵鶏、肉豚の生産と、すもも、柿、キュウイの畜産と果樹の複合循環
農業に携わっていました。祖父は身体を壊すまで祖母と二人だけで従事し、
私が5年生の時祖父の家から豚がいなくなりました。なんだかとても寂しかっ
たのは今でも覚えています。

 それから10年が経ち、私は農家になりました。両親はそうではありません。
私一人が法制上の農家です。そしてさらに3年が経ち祖父との別れが訪れました。
私は祖父が築いてきた農業を継承し、農業を土台とした誇りある地域・誇れる
ふるさとを育て、農業の美しさを伝えることを志とし、将来私がおじいさんに
なっても今日のように隣近所に住む方たちと、食べるものに困らず笑顔があふれ
安心して暮らせる生活圏(地域)が永きに渡り続いていくことを形にしたいとの
思いから決心しました。

●「ほったらかし畑」チームを立ち上げ

 「食べる物は本来、生活している地域で供給するのが自然ではないか?」との
思いをとても強く持っています。自給率の向上、担い手の確保、安心・安全な食
の提供、耕作放棄地の防止、所得の補償、農村機能の維持など農業についての
議論はこれまで何度も行われてきました。

 しかし、それに比例して増え続ける「ほったらかし畑」。
もはやほっとけない!! 「せめて、私自身にできることは何か?」と思い、
「これならば・・」と思ったのが、「ほったらかし畑」を利用した取り組みでした。
そして、一番考えたのが「育てたものをどうするのか?」ということでした。

 「ほったらかし畑」の学区に位置する小中学校に育てたものを全量提供できれば!?
  「ほったらかし畑」は減少し、生産と消費の距離が最も近く、しかも給食を
食べる子どもたちも参加でき、地域自給率が向上し、強いては日本の自給率も上昇し、
10年後、30年後、50年後そして100年後「農」を土台としたこの住みよい社会を次の
世代へ継承できる。

 この思いを一新塾でプレゼンテーションし、プロジェクトメンバーを募集。
佐藤さん、村田さん、山口さんに賛同していただきチームが生まれました。

●プロジェクトのビジョン

 ◇50年後(H69.8)「農」を土台とした地域の風土と文化が形成される。
 ◇30年後(H49.8) 国内の自給率が50%へ回復する。
 ◇10年後(H29.8) 南アルプス市22校の学校給食の地域産自給率が3割を超える。
 ◇ 5年後(H24.8) 市内の30haの「ほったらかし畑」が再生し、周辺地域へ波及する。
 ◇ 3年後(H22.8) 山梨県南アルプス市全域で活動が普及し始める。
 ◇ 1年後(H20.8) NPO法人として学校給食への食材納品業者の指定を受ける。
 ◇ 半年後(H20.2) 「ほったらかし畑」に種をまける状態へ整地。「種まく人」誕生、
           実際に育てたものを試食。現場の学区の小中学校、仕入れ業者と会談。
起業(法人化)。
◇1ヶ月後(H19.9)「ほったらかし畑」について目で見て肌で理解、プロジェクトの現場設定、
小中学校と会談、チームメンバーと思いを共有する。

 以上が、平成19年8月、チームを立ち上げる時に決めたビジョンです。
  平成20年3月には、山梨県からNPO法人ほったらかし畑「再耕の結」が
認証されました。ビジョン実現に向け、一歩ずつ頑張っています。

●「農業をしたい」と思う方たちへ

 私は、かけがえのないほど農業が好きです。だからこそ、私はこれからも農業
を続けて生きます。「すもも園」や「ほったらかし畑」では、「もてなすことは
出来ません」がいつもオープンです。気軽に来て勝手に帰ってください。
「農業をしたい!」という思いがあれば、「誰にでも農業を始めることができる」
とわかるはずです。
 

●そして今・・

 「田畑」を見ると、その時代を生きる人の「心」を表している様に感じられます。
「心」の豊かさを感じられる「農」を土台とした地域づくりへ向けて、「できること
は何か?」と思い、今日一日行動しています。

どうもありがとうございます。

                                     再拝




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