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        一新塾ニュース〜市民力で社会一新!
         【第267号】 発行日:2006年12月12日
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目次
■ 一新塾講義ノート(2006年11月15日)
 
     藻谷浩介氏講義録
           『 アッと驚く地域再生のアプローチ
            〜構造改革では解決されない根本問題と対処策 』
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メルマガ読者の皆さま、こんにちは。事務局の森嶋です。
先週末は全国から三浦海岸に74名の塾生が結集して18・19期研修合宿。
合宿のテーマは、「破壊と創造」。しがらみから自由になって伸び伸びと
はみ出して議論する一方、共通ビジョンで同志のエネルギーの結集も図り、
拡散→収束→拡散→収束のリズムを体感することを目指しました。

「同じ志、同じ問題意識を持つ仲間が、こんなに大勢いるのか!」
「本気で関わってくれる“同志”がいる!」
「とにかく行動を起こさなくてはならないと痛感!」
「様々な角度から問題意識に刺激を受けた。実は同じ根本原因ではと
  感じることも多かった」
など、参加者からの感想です。
12月だというのに会場いっぱいに熱気ムンムンで、お互いのミッションを
鮮明にし合う絶好の機会となりました。

さて、一新塾で掲げる「現場主義」。
どんな素晴らしいビジョンも具現化してこそ意味があります。
そのためには、現場に飛び込んで実験です!
変革のパワーとなる創造は、現場の混沌と交じり合い、奮闘する中から
しか生まれません。
最も重要なのは、ビジョンと現場のリアリズムのバランス力です。

先般の藻谷浩介講師の講義は、“現場主義”の洗礼でした。
講義の冒頭の言葉にその“現場主義”の精神がにじみ出ていますので、
ぜひともご紹介させていただきます。

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■■■□      一新塾講義ノート(2006年11月15日)
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■■□ 講師:藻谷浩介氏(日本政策投資銀行地域企画部参事役)
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■□   テーマ『アッと驚く地域再生のアプローチ
■□         〜構造改革では解決されない根本問題と対処策 』

 私は年間400回の講演をやっていますが、だんだんエスカレートしています。
(今日も4回目の講演です。)なんでこんなことになっているのかといいますと、
実は皆さんの中にも2種類の人間がいると思うんですよね。1種類の人=私と
同種類の人間には注意を喚起しておきたいんですが、私と同種類の人間は
「自分は現場を持たずに人の現場に茶々を入れている人間」です。

皆さんの中にはそういう人はいないと思うんだけど、もしかするとですよ、
現場に立っていっている人間よりも現場に茶々を入れて飛び回っている“先生”
と呼ばれる人の方が偉いと思っている人がいるかもしれませんね。
それは大きな勘違いです。

やっている私が偉そうに言うのもなんだと思いますが、現場にいる人間が偉い
んです。現場に人がいない時に“先生”と称する人が飛びまわっても何も変化は
起きません。で、ただ私がこうやって偉そうにやっている理由は、現場にいる人
は方向がわからなくなる。モグラみたいなもんですから、必死になって掘って
どっかに向かっているんだけど、いったい本当に正しい方向に向かっているのか、
一向に目的地にたどり着かない、そのうちに疲れてくる、ということがおきます。
で、真面目にまちづくりをやっていると、敵ができまくったり、身体を壊したり
します。先ほど、司会の方が「成功事例の影に藻谷あり」なんて言ってください
ましたけど、どっちかというと私が手を入れて応援しているところは次々と敵を
つくって“やっている人が壊れていく”というケースが多いです。

で、そういう人達のところへ行って横でですね、「がんばれ」と言って旗を
振るのが私の仕事です。旗振ったらがんばるのかと言えば、がんばらないかも
しれない。でも何も応援しないよりはマシだろうと。その程度の存在意義しか
私にはない。

ですけれども、この中で皆さん2種類に分かれるわけです。
私のやっていることをみて、こうやってよそに茶々を入れ説教するのはカッコ
イイなーと憧れる人がいるかもしれない。でもできれば私の真似はしない方が
いいです。それでも私の真似をする人は、逆に現場にいる人から「あんな奴が
先生づらをしやがって。」と言われないように、本当に身を粉にしてがんばって
応援しなくちゃいけません。そんなことをするよりは、どこかのフィールドで
自分ができることを、しっかりと掘り込んでやった方がいいです。
ですが、とりあえず今日は現場に茶々を入れまくっている私がですね、
全国で気がついて話をしている話をしたいと思います。



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