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     一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!
    【第159号】 発行日:2004年10月22日

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▼目次
■アフリカにも主体的市民を!     中山 嘉人氏(第11期生)
■ イベントのお知らせ
http://www.isshinjuku.com/04i_hassin/ev_mosikomi.html
(1)10月30日:10周年記念講演会 大前研一氏(一新塾創設者)
         「これからの10年!世界は、そして日本は?」
(2)11月 8日:塾生企画シンポジウム
         「ハコモノ再生で元気なまちづくり!」
【 第15期  入塾申込 第1次締切 10月28日(木)
第15期 説明会開催中◆ 次回10月24日(日)

●東京 10月24日(日)15:00〜17:00
    10月27日(水)19:30〜21:30
 [会場] 一新塾セミナールーム
 東京都港区芝3-28-2カスターニ芝ビル2F
●大阪 10月24日(日)15:00〜17:00
[会場] 豊中インキュベーションセンターMOMO
   豊中市蛍池中町3−9−20
申込みは下記を今すぐクリック!
http://www.isshinjuku.com/03bosu/b2_sietumei.html

最新パンフレットご希望の方はこちら

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メルマガ読者の皆さま、こんにちは。事務局の森嶋です。

一新塾では多様な年代、バックグラウンドの方に集まっていただいております
が、参加者は日本国内にとどまりません。
これまで台湾、香港、中国、アメリカ、ドイツ、オーストラリアなどなど、
海外で勤務されている方、留学中の学生の方も通信科プログラムで現地の問題
や外から見た日本の問題を積極的に議論しています。

今回は第11期生で、アフリカのマラウイ共和国にて一新塾の通信科プログ
ラムを受講された中山嘉人さんより「アフリカ版一新塾」の提案をいただき
ました。協力者を募集しています。

一新塾生の活動レポート ◇■■■◇■■■◇■■■◇■■■◇■■■◇
      
アフリカにも主体的市民を!
◇■■■◇■■■◇■■■◇ 中山 嘉人(第11期 社会起業家コース


■ はじめに
はじめまして。11期NPO通信科の中山嘉人です。現在、国際協力機構(JICA)
からの派遣で南部アフリカのマラウイ共和国教育省計画局配属の技術協力専
門家として3回目の雨季を迎えております。3日前から例年より約1ヶ月早い
雨の到来のため断続的な停電が続いており、この拙稿をロウソクの下で書い
ております。どうぞお付き合いください。

■ 原体験
国際協力/援助の世界へ入った私の原体験は、家族との死別です。3世代が
一つ屋根の下に暮らす家庭に生まれ育ちましたが、12−15歳の3年の
間に、父母、祖父母の4人が病死しました。高校、大学は、奨学金をいただ
いたり、家庭教師などアルバイトをしたり、学費を免除していただいて学び
ました。

でも、いつも感じていました・・・
「もし自分が世界の他の土地に生まれていたら教育は受けられなかっただろ
うな、中学の時にテレビで見たエチオピアの飢餓や内戦が続いている地域
だったら(運がよくて)ストリート・チルドレンか少年兵士になっていただ
ろうな」と。

単に生まれた場所が、この時代の、日本だったということだけ。それが自分
とアフリカや他の土地に生まれた子供達との違い、と後ろめたい気持ちでし
た。同時に、日本で、このような気持ちを真に共有できないもどかしさもあ
りました。大学卒業後、青年海外協力隊でザンビア共和国へ、その後、郷里
の民間会社、国際NGO勤務、途上国研究機関、大学院留学などを経て、
今に至っています。

■ アフリカと援助
アフリカは貧困率が最も高い地域です。1日1ドル以下で生活する人口の割合
は、49%とほぼ半数(1999)で、次に高い南アジアの36.6%を大幅に引き
離して深刻な状況です(UNDP:2003)。アフリカでは、就業人口の6割以上が
農業に従事しているにもかかわらず(マラウイは8割)、ほとんどの国が食糧
を輸入しており、その極めて低い農業生産性は、社会経済発展、貧困からの
脱出の問題上、最大の課題です。また、教育や基礎保健、HIV/AIDS
の問題、水や電気などのインフラ未整備による社会開発や人間開発の遅れも
深刻です。

このような状況ですから、アフリカの開発にかかる資金の海外援助依存度は
圧倒的です(マラウイは政府予算の40%を海外援助に依存)。国際社会から
年平均560億ドルのODAによる支援がアフリカに対して行われています。

■ アフリカ観:援助依存体質からの脱却が課題
このようなアフリカを取り巻く環境の中で、私は、1)マラウイ教育セクター
全般に関するキャパシティ・ビルディング支援、2)JICA支援事業に関する
実施促進、モニタリング、新規案件形成、3)他国際機関・二国間援助機関
との援助調整/連携、の主に3本柱を中心に仕事をしています。

ここでは政府の役割はまだ非常に大きいのですが、その政府自体の行財政管
理能力は脆弱で、人・モノ・金・技術の全てにおいてギャップがあります。
そこで、能力向上のためにマラウイ国内のみならずアフリカ域内や日本に招
聘して人材育成研修事業を行っています。このような人材育成のための支援
はほとんどの援助機関も同様にやっていますが、その際、必要となる交通費
や宿泊費、食費、研修費、参加者への諸手当などの経費は大概、支援する側
がカバーするのが一般的です。

しかし、よく考えてみると「貧困」という概念自体、先進国を中心とする国
際社会が作り出し、経済指標等から「あなたたちの国、地域は“貧困”です」、
と分類され、「援助により支援します」、という図式が長く続くと、援助さ
れる側も徐々に援助慣れし、依存心が拡大していきます。

そして、一番問題だと思うのが、「自分たちは貧困だ」という認識は人間と
しての自信や誇りを失わせることにつながっているような気がするのです。
そうなると、自分たちの能力開発のための諸経費を如何に自ら捻出しようか
と考えるよりも、如何に援助を多く取ってくるかという発想が第一になって
いきます。更に参加者個々人も、研修から学ぶことを如何に組織や地域の発
展に役立てていくかと考えるよりも、参加することで得られる諸手当など別
の側面が重視されるようになっていく現実は看過できません。

すなわち、仮に援助の出発点が純粋に自立的な人材育成支援であっても、
結果として援助される側の依存心を完全に拭い去ることは困難で、逆にそれ
を助長してしまう側面もあるのが現実なのです。

■ アフリカにも主体的市民を!
だからといって、アフリカが置かれた状況下、すぐに援助をなくすことは
人道的にも非現実的でしょう。しかし、アプローチを再考する必要があると
思います。

「情けは人の為ならず」ではないですが、日本や国際社会がアフリカと真の
意味でのパートナーシップ関係を築くために「援助」という手法では不可能
な気がします。双方が持つ側、持たざる側という呪縛から自由になれません。
一新塾が目標としている「主体的市民」は、ここアフリカでも必要なのです。

与えられるものに満足、迎合、沈黙するのではなく、自ら考え、行動する精
神、政治家など一握りの人間たちに国を乗っ取られないために、一人一人が
それぞれの立場でのミッションとリーダーシップを持つ。それを共に考えて
いくための環境と仕組み作りが必要です。

■ アフリカと共に
私は今後、住む場所を移動することはありますが、アフリカの人材育成に関
わることが自分のミッションだと思っています。
アフリカで暮らしていると、仕事に対する取り組み方や時間のルーズさ等、
日々、頭にくることだらけなのですが、許されているのはいつも僕のほうで
す。アフリカって正直、大っ嫌い!なのですが、大好きなのです。

将来、フォーマル教育とは別ラインでアフリカの人々と日本人を含む世界の
人々が共に個々のミッションを考え、リーダーシップを養い、自己変革と
社会変革を同時に行っていける場所とそれを可能にする仕組みを作るのが夢
です。アフリカは世界の現実を直視する必要があるし、我々もアフリカから
学ぶことが多くありますし、アフリカに対するあり方を改める必要があり
ます。

具体的な事業経営プランはこれからまだまだ詰めていかなければいけない
のですが、もし、皆さんの中で、アフリカと共に自己のミッションを達成
したいと思われる方、既に何か始められていて連携・協力していただける方、
日本で行き詰ってイッチョやってやるか!と思われる方、
この“アフリカ版一新塾”設立に御関心のある方は私個人宛か事務局に
ご連絡いただけると幸甚です。(11月末に一時帰国したします)

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      第15期 説明会開催中

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第15期入塾の第一次締め切りは10月28日(木)となります。
まだ説明会にお越しでない方は、ぜひこの機会にご参加ください!!
http://www.isshinjuku.com/03bosu/b2_sietumei.html
【説明会の主な内容】
●主体的市民になる方法?!(自律→切磋琢磨→協働)
●座学&チーム活動2本立ての行動実践型教育        
●主体的市民への9段階とは?
●ファシリテーター型リーダーシップとは?
●一新塾オリジナル問題解決フレームワーク
●OB/OGと語ろう!

【東京説明会】
日時:
10月24日(日)15:00〜17:00
10月27日(水)19:30〜21:30
会場:一新塾セミナールーム
[住所]東京都港区芝3-28-2カスターニ芝ビル2F
[地図]http://www.isshinjuku.com/01issin/i_chizu-1.html

【大阪説明会】
日時:
10月 24日(日)15:00〜17:00
会場:豊中インキュベーションセンターMOMO
[住所]豊中市蛍池中町3−9−20
[地図]http://www.lets.gr.jp/momo/info.htm

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  一新塾10周年記念 創設者大前研一講演会
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市民が始めた市民の情熱で始めた市民のための塾。1994年4月一新塾は
誕生しました。道なきところに道をつくるがごとき作業は、主体的市民に
よってこそ可能という大前研一の「平成維新」に共鳴する多くの人々の熱意
によって、一新塾プロジェクトが始まりました。

そして、この10年。
設立時に打ち立てられた理念を支柱に、同志との切磋琢磨によって、この場
から多くの主体的市民が誕生し、多くの物語が生まれました。

10周年の節目に創設者の大前研一から新しい時代の到来に向けてメッセージ
を送っていただきます。大きく転換している時代の潮流と市民パワーの可能性。
先駆者の言葉から、私たちのフロントに広がる新しい時代の風をぜひ感じて
ください!

『これからの10年!世界は、そして日本は?』
      大前研一(一新塾創設者)

日 時:10月30日(土)13:30 開場
              14:00 開演 〜 17:00 終了
場 所:ニッショーホール
    東京都港区虎ノ門2丁目9番16号
参加費:3,000円
申 込:以下ホームページよりお申し込み下さい。
http://www.isshinjuku.com/04i_hassin/ev_mosikomi.html

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    「ハコモノ再生で元気なまちづくり!」
      〜公共施設の利活用を探る〜
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このたび、一新塾生有志による「グリーンピア勉強会」の企画により、
「ハコモノ再生で元気なまちづくり!」のシンポジウムを開催します!
一新塾OBの社会起業家・深田智之さんが年金保養施設「グリーンピア
土佐横浪」の再生のみならず、プラットフォームとして地域振興にも大
きく寄与する先進モデルを生み出しました。
今回のシンポジウムでは、このモデルをご紹介させて頂いた上で、今後
の埼玉県のハコモノ再生と地域振興について議論していきたいと思います。
パネラーの皆さまは、深田さんに加え、一新塾OBの神保国男 戸田市長、
一新塾講師の齋藤健 埼玉県副知事です。 
ぜひ、奮ってご参加下さい。
■基調講演
「公的集客施設の活用と地域振興 
〜グリーンピア土佐横浪における民間運営事例からみる利活用の考え方〜」
株)リゾート・コンベンション企画 代表取締役社長 深 田 智 之
■パネルディスカッション
【パネラー】  
埼玉県副知事 齋藤 健(一新塾講師)
戸田市長   神保 国男(一新塾OB)
株)情報伝達研究所 代表取締役 渡辺 厚 
株)リゾート・コンベンション企画 代表取締役社長 深田智之(一新塾OB)
■主催:特定非営利活動法人一新塾
■後援:埼玉県、戸田市
■日時:11月8日(月) 18:00 開場 18:30開演 20:30終了
■場所:LILIA川口総合文化センター タワー棟11F大会議室
JR川口駅西口正面(川口市川口3−1−1)

■参加費:1,000円
■申込み:HPからお申込みできます
http://www.isshinjuku.com/04i_hassin/ev_mosikomi.html



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