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      一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!
      【第133号】 発行日:2004年5月11日
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【目次】
 ●「 Yesterday, Today, Tomorrow 」 九鬼健治氏(一新塾12期生)
 ●一般公開講座のご案内
 「ケンジイのドタバタ起業塾
 〜乗るかそるかのライブ講義&キャンドルワークショップ」(5/14)
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皆さん、こんにちは。事務局の森嶋です。

先週、小国杉で有名な熊本県小国町のまちおこしに関わる人たちが一堂に
会する議論場に参加してきました。「スモール・イズ・ビューティフル」の
まちづくりを提唱される宮崎町長も参加されました。このスローガンは英国
の経済学者シューマッハ氏が提唱しました。先端技術、巨大技術は、環境や
人間生活にとって必ずしも優しいものでなく、より人間的な「中間技術」
の重要性を主張します。環境問題や技術の非人間性に直面していた先進国で
大きく取り上げられた考え方で小国町がいち早く実践し今後もその方針を
貫く構えです。

総合商社から「クロスフロンティア」 を立上げ、社会起業家へと
人生のレールを乗り換えた九鬼健治さんをご紹介させて頂きます。
私の頭の中で九鬼さんの生き方と「スモール・イズ・ビューティフル」とが
シンクロしました。
5月14日(金)に九鬼さんに起業体験を語っていただくワークショップを
開催しますのでぜひ参加下さい。


「Yesterday, Today, Tomorrow」

                       12期社会起業家コース
                        九鬼 健治
南アフリカに[Yesterday, Today, Tomorrow]という甘く香ばしい匂いを
放つ花が咲く潅木がある。春になると家々に植え込まれたこの花が一斉に
咲き、人々は陶然たる気持ちになる。この花、名前の通り、白、空色、紫
と日を追う毎に色が変わっていく。「人生のこと、一々未曾有のこと」と
いう円覚寺の故朝比奈宗源師の言葉を思う。

3年前
、駐在赴任先で年下の同僚を交通事故で亡くした。当時小学4年生
の息子さんと奥様を連れて向かった山奥の事故現場にも涙にかすんだこの
花が咲いていた。そして2年前、帰国を数ヶ月後に控えた小生が直腸癌の
摘出手術に向かう日も玄関先に植栽されたこの花が送り出してくれた。
人の一生を考える時に、いつもこの花があった。

そして帰国。6年を経て変わり果てた日本を見る。我が父祖が戦後復員し
た時もそうであったろうか。空調に守られた大きなビルの中で、「多忙」
という名の懐かしい体内リズムを回復したが何故か心が満たされない。

今回は拾った命、ならば商社の看板を通じてではなく、もっと直接的に
世の中の役に立ちたい。」あの時病床からこの花を眺めながら考えていた
漠とした気持ちがいつも支配する。そうして自分の我儘を理解してくれた
家族に手を合わせつつ辞表を出したのは帰国してから一年が経っていた。

その間に覚えたのは「社会起業家」という言葉。このテーマを追い求める
うちに「一新塾」の存在を知る。社会にどういう問題が出来しているのか
実見しない限り起業の芽は探せるわけもないと思い、入塾した。もう後戻
りはできない。Yesterday, Today, Tomorrowの連続には逆らえない。

男中心の体育会的世界に
4半世紀生きてきた者にとっては驚きの世界がそ
こにあった。今まで無視して済ませた学生がいる、社会派女性がいる、そ
して若干の夢追い人も・・・皆立場や看板を脱ぎ捨ててのガチンコ発言。

入塾後は「教育問題」から起業への糸口を模索したが、更なる時間と同志
が必要と判断しやむなく一時撤退。前澤理事から渡されたカメの甲羅模様
のヘンテコな図をもとに再度興味分析の結果、キーワードは「人材」と
「活性」。
更に無手勝流のSWOT分析を加える(本当のThreatは「家族と犬
が食えない!」)。結果、「異文化遺伝子投入による自信を無くした
ジャパンの組織や技術・文化の活性化」とのミッションが決まる。

「皆で既成概念を乗り越えよう」という思いをシンボルにした会社名を
帰国子女達に募集し、クロスフロンティアに決定。昨年9月に設立登記。
声高に社会への裨益を売り文句にすることなく、これを静かに座標軸に据えて
粛々とビジネスをしていこうと決意。

第一弾はスワジランドという南部アフリカの小王国自慢のキャンドルの輸入
販売。ロウの原材料はメイドインジャパン、顔料はドイツ。
「誰も知らないこんな田舎でも世界最高級の材料を自ら選んで調達して、
独自のデザインと腕一本で100%手作りにこだわるガンコ者がいるんだ。」
という驚きを伝えたい。

オープン時の不出来なウェブへのバッシングの洗礼を受けたため、4月に
余財を投入して全面更改を決意。一新塾の仲間に応援を頼んだ。ウェブ制作
は白井安彦氏(市民サポートチャンネル代表理事)、要となる商品写真は
箕輪均氏(エム・エム・ブルー代表)、一番苦手なコピーは女性メンバー達
にお願いしての一新塾12期生コラボ作品となった。(喜涙)

今後も彼らとの協同でウェブのメッセージ性を進化させていく予定。
         → http://www.millefiore.net/

あと数ヶ月で某財団と町おこしに連動した漆製品の開発が始まる。クロス
カルチャー人材の発掘にも手をつける。それから・・・あれもこれもと空
間は広がるが、乏しい資金と睨めっこの日々は続く。これが起業の現実。
しかし、夢は捨てない。起業は孤独との戦いでもあるが、元気な一新塾の
仲間との「連鎖」を図り、まだ開設の歴史が浅い社会起業家コースのモデル
にもなれば幸いである。
全ては昨日今日明日の連続なんだ。


※下記、この12期社会起業家コース:九鬼 健治氏のワークショップの
御案内です。先着順にてお早めにお申し込みください。


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      「ケンジイのドタバタ起業塾」
〜乗るかそるかのライブ講義&キャンドルワークショップ〜
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昨年の春に一新塾に入塾し起業されたケンジイこと熱いハートと
溢れんばかりのバイタリティで突進する元商社マン九鬼健治さん
の起業のドラマをお伝えします!
起業のミッションは、世界各地の眠った文化を掘り起こし、
クロスカルチャーによって日本の組織や技術・文化の活性化。

ミッション実現の第一歩として、スワジランドという南部アフリカ
の小王国自慢のキャンドルの輸入販売を手がけています。
後半は、素敵なキャンドルに火を灯しながらワークショップを行い
ます。このワークを通して、皆さんが経営者だったらどういう構想を描くか
皆さまと共に新しい創造体験をさせていただきたいと思っております。

■ ワークショップ課題 ■__________________
あなたが九鬼さんの立場だったら起業家としてどう行動されますか?
ビジネスミッション「日本と世界の手作りの一品の発掘と販売」に向けて。
まずは、スワジキャンドル事業をどう展開しますか?
そして、3年後は、どんな企業に育っていることをイメージされますか?
【条件設定】
 ビジネスミッション:「日本と世界の手作りの一品の発掘と販売」
 資本金300万円 店舗月額2万円/坪 
 キャンドル平均販売単価2600円(原価:40%) 
 (販売方法)
 店舗やインターネットでの直販は粗利益60%
 百貨店委託販売の卸価格は55%なので粗利益15%
 卸売切り価格は45%なので粗利益5%      などなど
【宿題】以下のHPをご覧になって、自分だったらどう戦略を描くかを考えて
 きてください。http://www.millefiore.net/index.html
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他とはちょっと違う雰囲気で、他とはちょっと違うリアルなワークショップ
をお試しあれ。
★参加者全員に、スワジキャンドルのプレゼントの特典付です!
定員20名限定ですのでお早めにお申込みください。

日 時:5月14日(金)19:30〜21:30
講 師:九鬼健治氏(一新塾12期生・(有)クロスフロンティア取締役社長)

会 場:一新塾教室(東京都港区芝3-28-2カスターニ芝ビル2F)
申 込:イベント申し込みよりお申し込みください。
参加費:500円(当日会場にて承ります)




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